太ったやせたは、ダイエットの問題じゃなくて健康にもかかわるのよ。たとえば私の場合、2年前に境界悪性腫瘍で卵巣と子宮の全摘手術をしてから、体のバッテリーが半分になったんだわ。病巣を取り除いて、医師から「完治」と言われても、実は疲れやすくて、2日動くと2日ダウンしてしまうのはどうにもならない。家の中でじっとしている時間が増えたのに食欲は落ちないから、そりゃあ太るって。さらに、心臓にも不安があって、薬を欠かせない。階段を上ると頭が真っ白になるから、足は自然とエレベーターに向かう。

 実際、こんなことを書く気になったのは、最近、私の体調に好転の兆しが見えたからでね。バッテリーの容量は八分目くらいまで戻ってきた感じ。階段を上っても息切れしなくなってきたし、お酒も少しなら翌日に響かなくなって、スポーツジムで筋トレを再開している。それだけにOさんの「また太りました?」は効いたわけ。

 だけど、「太った」に勝る悪たれがひとつだけある。それは「老けた」。もし「わあ、ずいぶん老けたね」と同世代の同性から面と向かって言われたら、秒で絶交だって。

 そういえば昔、男友達が行きつけの和食店の戸を開けながら店主に「親父、老けたな」と言ったら冗談で済まなくてね。店主はとうとう顔を上げてくれなかった。

 で、冒頭の「太りました?ワラ」のOさんだけど、私は「毎回のご指摘、ありがとうございます」と精一杯のイヤミで返して、はい、ブロック!

【プロフィール】
「オバ記者」こと野原広子/1957年、茨城県生まれ。空中ブランコ、富士登山など、体験取材を得意とする。

※女性セブン2024年8月22・29日号

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