オリックス・吉田輝星の弟である金足農業(秋田)の吉田大輝や、センバツ王者である健大高崎(群馬)のエース右腕・石垣元気に、大阪桐蔭の森陽樹や中野大虎など、第106回の全国高等学校野球選手権大会は2年生の活躍が目立つ大会となっている。吉田は初戦で、石垣や大阪桐蔭の豪腕ふたりは2回戦で姿を消したが、8月16日の第1試合で広陵(広島)との3回戦屈指の好カードに挑む東海大相模(神奈川)にはふたりの注目2年生がいる。
4番を打つ一塁手の金本貫汰と、背番号「15」の184センチ右腕・福田拓翔だ。金本は初戦となる2回戦・富山商戦の初回に先制タイムリーを放ち、3安打1打点と大暴れ。見事な聖地デビューを飾った。
「ランナーを返すのが自分の仕事だと思っています。それができて先制できたのは大きかった。次の試合も自分の仕事に徹したいと思います」
二段モーションで剛速球を投げ込む福田は、8回からマウンドに上がって好リリーフし、試合を締めくくった。
「観客も多くて、(スタンドからの)声もすごくて、緊張することなく、楽しむことができたのが今日は一番良かったです。MAXは149キロです。低めに強い球が投げられるようになりたいですね。脱力状態から、リリース時に一気に100%の圧をかけるような感覚を大事にして投げています。憧れているのは藤川球児さんのように浮き上がる真っ直ぐで、分かっていても打たれないような真っ直ぐを目指しています」
奇しくもこのふたり、筆者は2年半前となる2021年12月に甲子園で開催されたタイガースカップで取材をしていた。