「長い間歌ってきましたから、色々なことがありますよ……」──そう語るのは、今年でデビュー60周年を迎える歌手の水前寺清子さん(78)。NHK紅白歌合戦出場22回を誇る演歌界の大御所はこの10年、ケガや病と向き合ってきた。歌い続け、気づけば78歳となったという“チータ”の現在に迫った──。【前後編の後編。前編から読む】
──オフィシャルブログ『元気印!チータdeマーチ』では、散歩やケーキを完食される姿などが投稿されていますが、最近はどのような生活を送られているのでしょうか。
「もともとはあまり甘いものを食べないほうでした。でも甘い物好きなスタッフに囲まれていて、結構な頻度でカフェやファミレスに出かけます。あと、仕事以外の生活はテレビの通販番組をよく見ていますね(笑)」
──テレビといえば、歌手として活動していた1996年に『ワイド!スクランブル』(テレビ朝日)で、ワイドショーのキャスターをされていたのが意外でした。
「大変というよりも今ではいい思い出になっています。初めての経験だったので必死ではありました。月曜から金曜まで毎朝、6時に目覚まし時計をかけて朝刊すべてに目を通し、テレビ番組もチェック、9時半にスタジオに入りして生本番、コメントは自分の言葉が伝わるように心がけました」
──2000年には女優としてドラマ『教習所物語』(TBS系)で鬼教官役を演じられました。
「鬼教官を演じさせてもらい、50歳の手習いと思い取得した運転免許証が大いに役に立ちました。教習所通いはとても楽しかったですが、運転免許を取ったものの車を運転することはほぼなく、移動はいつもドライバーさん付きの車でした。せっかく免許があるのだから車が欲しいなぁと思い、真剣に車の購入を検討したこともありました。道で可愛い車を見つけるたびに『これ欲しい!』と……」
──現在も運転しているんですか。