「スーパーに米がない」「令和の米騒動だ」──今、各地で米の品切れが多発し、米がなかなか手に入らないというSNS上での投稿が散見される。一部のスーパーでは販売棚から商品が消え、購入制限をする店舗まで出てきている。
都内の米の卸売会社に勤務する男性は米不足の原因を以下のように分析する。
「直接的な原因は昨年の日照不足や、夏の猛暑による不作でしょう。米自体は入ってきていたのですが、精米すると思ったより少ないといった感じがありました。それに値上がりするパンにくらべて、比較的安いことから米を求めるお客さんも増えている。だから業界的には、3月ごろから今年はやばいぞってなっていたわけです。もしかしたら1993年の『平成の米騒動』の時みたいになるんじゃないかなと。7月までは凌いだものの、地震や台風による買いだめ需要で売り場から米がなくなっている状況です」
『平成の米騒動』の時と大きく異なるのは、“フリマサイト”の存在だ。コロナ渦に品切れが多発したマスクやトイレットペーパーが記憶に新しいが、不足するものがあると買い占めを行い、高値で転売する“転売ヤー”が今回も発生している。