「本人は国政を狙ってたはずだけど…」
「元彦くんのおじいさんは、会社では本当に厳しいことで有名だったんですよ。当時の地場産業の社長だったら当たり前のことだったけど、その時の人だったらみんな知ってます。ずっと近くで自分に期待をかけてくれているおじいさんのやり方を、元彦くんはもちろん見ていた。
元彦くんは権力を手に入れた時、変わってしまったんじゃないか。本人は国政を狙ってたはずだけど、こんなことになってしまったからもう難しいでしょうね……」(Aさん)
祖父が建てた豪邸に住む斎藤氏の父親に声をかけると、「すべての対応は弁護士に任せていますから」と、言葉少なに落ち着いた口調で答えた。
調査特別委員会である「百条委員会」は、8月30日に斎藤氏らの証人尋問を予定している。斎藤氏は自らの目標だった県知事としての瀬戸際で、何を語るのだろうか。
(了。前編から読む)