今年7月7日に自身のInstagramで俳優の鹿野裕介(38歳)との結婚を報告した佐々木心音(34歳)。女優、モデル、グラビア、アーティスト、と幅広く活躍したこれまでを振り返り、さらには人妻になった現在とこれからを、結婚発表後に初めて語った。
2011年にグラビアデビューし、初めて出したイメージDVDがAmazonランキングで売り上げ1位を記録。グラビア界を席巻し2013年の石井隆監督の映画デビュー作『フィギュアなあなた』では、一糸まとわぬ体当たり演技が評価された。共演の俳優・柄本佑も「すごい脱ぎっぷりでカッコ良かった!」と評し、その後も石井隆、瀬々敬久など鬼才監督の作品でヒロインを演じてきた。このたび結婚が発表とされた背景はどのようなものなのか。
「もともと恋人も結婚相手も、俳優だけは選びたくなかったんです。自分も映画でラブシーンや肌の露出はあるのでただの私のわがままなのですが、相手のキスシーンすらも嫌だったから(笑)。でも彼はピンク映画にも出ていますし、役柄で男女関係を演じることも多いのでそれはもう信じよう、と諦めました」
それまで頑なに「俳優とは結婚しない」とし「ラブシーンは嫌」としてきた彼女だが、どうやってそれを超え結婚に至ったのか。
「2年くらい前に行きつけのバーで知り合いました。最初は店で顔を合わせる程度の関係でしたが、昨年、母親や知人らと毎年お参りに行っている埼玉県の三峯神社に一緒に行くことになりました。それ以来、より仲良くなりました。初めて行きつけの店以外でサシ飲みをしたら4軒もハシゴして、トータルで10時間も一緒にいたんですよ。話も尽きずに」
それでもまだ彼とは“飲み友達”で恋愛に発展する予見はなかった。それは「彼には“結婚願望がなかった”から」だという。
「私は結婚もしたいし子供もほしい。だからこの人が恋愛対象になることはない。そう思ってたんです。その後も2人で飲みに行ったりご飯を食べに行くうちに、“付き合う?”という雰囲気になったのですが、 『私には結婚願望があるし子供もほしい。33歳だから時間もない。結婚願望がない人と付き合っている時間はないので、このまま飲み友達でお願いします』と伝えました。すると彼は『では結婚しませんか?』と。“あれ? 結婚願望がないと言っていた人はどこへ?”って(笑い)」
そこからトントン拍子に事が進み、佐々木の誕生日1週間前の5月に入籍した。一区切りがついた彼女は、これまでの自身をふり返った。
「10代から20代にかけての私の人生は結構波瀾万丈、だったのかな? とは思います。進学校に入ったのに大学には進まず俳優養成所に通いながらバイト三昧。初舞台で『色気がない』と言われて色気を育てるためにグラビアアイドルになり、でもそのおかげで石井隆監督の『フィギュアなあなた』に出演できて、ヌードでも嬉しかったなぁ。家がなくてネットカフェで寝泊まりしていた時期もありました。奇しくもドラマ『闇金ウシジマくん Season3』に出演させていただき、ネットカフェで暮らす家出少女が母娘で売春をする役を演じさせていただき、まるでこの役のためにした経験のようで不思議でした。その後も思い悩んだタイミングで、瀬々敬久監督の映画『最低。』での主演をいただいたり、なんだかんだ私は作品に助けられて生きている気がします。そうして無我夢中で仕事に専念してきましたが、30代が近づくにつれ女優としても女としても理想と現実の間に悩むようになりました。そして心と体がついていかなくなり精神的にもどん底まで行ってしまいました。そこにコロナ禍がやってきたんです」
コロナ禍での彼女はステイホームをしながら自分と向き合い直した。
「女優をやり続けたければもっとやんなきゃダメだって。ボイストレーニングに行き、一人芝居をひたすら動画を撮り、その動画を師と仰ぐ人に見てもらって意見をいただいたり。少なくとも半年間はプライベートなしで演技の勉強だけに集中し、体や考え方の改善に努めました」