芸達者なタレントたちがひしめくなかで、全力で番組を盛り上げる女性アナに何度元気をもらったことか! 「週刊ポスト」誌上で中村仁美、神田愛花、宮崎宣子の人気女性アナ3人に“バラエティ愛”について語り合ってもらったところ、それぞれの口から出てきたのが「中山秀征さんに救われた」というエピソードだった。それではバラエティアナたちが慕い、信頼を寄せる中山は、彼女たちのことをどう思っているのか。中山が3人の人気アナが支持される理由を分析する。
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3人に共通しているのは、すごく頑張り屋で明るいということ。不満を言っても面白くなる子たちなんですよ。そして向上心があり、どんな仕事でも楽しんでやることができる。彼女たちは局アナ時代から、置かれた場所でしっかりと咲くことができる。どんな番組であろうと、必ずそこで爪跡を残す、やり遂げる覚悟を持って仕事をしてきたんだと思いますね。
僕は、バラエティアナに求められる一番の要素は、瞬発力だと思います。何か聞かれても、笑いを取ろう、利口に見せようなどと余計な計算をせず、素直に答えられるか。瞬発的にどんな言葉を選ぶか。
3人とも言葉選びは上手ですが、神田アナは特に瞬発力に長けている。人からどう思われるかを気にせず、瞬時に“面白い方”を取れるんです。NHKの新人時代に番組制作や技術を学んでいますから、ただ瞬発的に反応するだけでなく、実は自分の頭の中で編集や構成が全部できた上でコメントしていると思いますよ。
中村アナは、新人の頃『新春かくし芸』でボウリング勝負をしましたが、体力的にも大変な企画をやり遂げてくれた頑張り屋さん。彼女の場合、結婚・出産・育児など私生活の充実ぶりが画面からも伝わるところが面白い。
宮崎アナは、『ラジかるッ』で遅刻した様子を生放送でドキュメントで流したりと、さんざんイジりました(笑)。僕たちが面白がっていろんなイジりをしましたが、それを楽しんでくれた。それによって彼女の可愛らしさとお茶目さ、面白さが開花して大きな話題になりましたね。
バラエティアナは僕にとっては女房役で、お互い言いたいことを言い合わないと、いい番組にならない。3人とも最高の“女房”でした!
取材/城川佳子
【プロフィール】
なかやま・ひでゆき/1967生まれ、群馬県出身。タレント、俳優、歌手。『シューイチ』(日本テレビ系)のMCなど情報番組やバラエティ番組の司会としても活躍。今年5月、著書『いばらない生き方テレビタレントの仕事術』を出版。9月15日、五木ひろしなどゲストを招いて「ヒデライブ2024」を東京・港区のEX THEATER ROPPONGIで開催。
※週刊ポスト2024年9月13日号