パリ五輪が盛り上がったこともあり、今年の夏ドラマを見逃している人も多いのでは? そこで、コラムニストで放送作家の山田美保子さんが今期の夏ドラマの注目すべき点を紹介します。
小泉進次郎さん? コバホーク? 現実と重なる俳優
夏はもともと在宅率が下がるうえ、日本勢のメダルラッシュに沸いたパリ五輪と放送日が重なり、休止となる作品も少なくなかった今年の夏ドラマ。
さすがに「いまからでも間に合う」というタイトルの押し番組もなくなりましたが、TVerをはじめとする配信サービスで見逃していたドラマをチェックする手は残されています。というワケで今回は、山田eyeモード的「話題賞」を紹介したいと思います!
まずはなんと言っても、
『笑うマトリョーシカ』(TBS系)で未来の総理候補ともいわれる人気政治家・清家一郎を演じている嵐の櫻井翔クン(42才)です。
初回で水川あさみサン(41才)演じる新聞記者・道上からマトリョーシカに「似ている」と言われた清家は、官房長官にまで上り詰め、現在は絶賛、伏線回収中。
自民党総裁選のニュースとも相まって、清家は小泉進次郎さん(43才)なの? それともコバホーク(小林鷹之さん・49才)?などと、つい現実と重ねてしまいます。
記者の間で、櫻井クンの話し方や言葉の選び方が政治家さんのようだと話題になったのは、2011年に開催されたチャリティーイベント「Marching J」のとき。あれから13年が経ち、今期最大のハマリ役ともいわれる櫻井クンの演技のすべてにゾクゾクしっぱなしです。
続いては“かぞかぞ”こと、『家族だから愛したんじゃなくて、愛したのが家族だった』(NHK)で主演している七実役の河合優実サン(23才)です。9月6日公開の主演映画『ナミビアの砂漠』のPR中なので情報番組への出演が多く、素の河合サンを知れば知るほどカメレオン女優だとわかります。
今年1月期の『不適切にもほどがある!』(TBS系)で、いきなり全国区となった彼女ですが、実は“かぞかぞ”のオンエアの方が先でした。磯山晶プロデューサー(56才)は昨年、NHK BSプレミアムで放送されていた“かぞかぞ”を見て河合サンを『不適切〜』に抜擢。“かぞかぞ”で七実の父親役だった錦戸亮クン(39才)にも現場での河合サンの様子を確認し、太鼓判を押してもらったそうで、お二人は“ふてほど”で夫婦役となりました。
続いてはNHK連続テレビ小説『虎に翼』から、なぜか勢揃いしている『新宿野戦病院』(フジテレビ系)のキャストの皆さんです。ザッと見渡しただけでも(!)仲野太賀サン(31才)、岡部たかしサン(52才)、平岩紙サン(44才)、塚地武雅サン(52才)、趙珉和サン(44才)、余貴美子サン(68才)が双方の作品で大暴れしていらっしゃいます。
そんな中、脚本の宮藤官九郎さん(54才)と同じ「大人計画」所属の中井千聖サン(25才)が出ていると、つい、その姿を目で追ってしまう私がいます。“ふてほど”でケータイショップの店員さん「若ハッシュタグちゃん」(by阿部サダヲさん・54才)役を演じた中井サンは『新宿〜』で、またしても若井さんという役。橋本愛サン(28才)演じる舞ちゃんが代表を務めるNPO法人のスタッフさん役です。
そんな中井サンは、今夏は「ふくしまプライド。」のCMでTOKIOの皆さんと共演。大先輩の平岩サンや池津祥子サン(54才)、伊勢志摩サン(55才)、猫背椿サン(51才)らのように個性あふれる「大人計画」女優さんとして巣立っていかれるのでしょう。