食品冷凍技術のコンサルティング事業などを展開する「えだまめ」は、日本酒をアイスクリームに練り込んだ「SAKEICE」を2000年に発売した。
従来の酒粕入りのタイプや1%未満という微量のアルコール度数のものとは異なり、原材料の約4分の1に日本酒を使用。約4%という高アルコール度数の“大人な味わい”に仕上げた。
「弊社の冷凍技術を生かして、世の中にないものを生み出したいという思いから、日本酒とアイスクリームを組み合わせた本商品の開発を2019年にスタートしました」(代表取締役の成田博之さん・以下同)
作り方はシンプルだ。牛乳や砂糖、生クリームなどアイスクリームの原材料をベースに、日本酒を投入する。しかし、アルコール成分は凍りにくく溶けやすい。そこで同社の冷凍技術を駆使し、その弱点を克服した。
「日本酒は原材料を発酵して造られた醸造酒なので、香りや味わいに銘柄の違いが明確に出ます。100回以上の試作を繰り返し、それぞれの特徴が際立つ、アイスクリームを生み出しました」
ベーシックな「日本酒アイス」は、新潟県の銘酒「八海山」を使用。ほかに、北海道「男山」、兵庫「日本盛」、高知「酔鯨」など、現在全国約70の酒蔵とタッグを組んでいる。
「食べた瞬間は通常のミルクアイスを思わせますが、食べ進むと徐々にお酒を感じます。甘口のお酒は甘く、辛口なら辛い。それぞれの個性を存分に味わえます」
日本酒が苦手という人もいるが──。
「体質に合わないのではなく、苦手意識があるかたに、ぜひチャレンジしていただきたい。日本酒とアイスの融合により、フルーツのような甘さと酸味のある奥深い味わいのスイーツに仕上がっています」
日本酒の国内消費量は減少を続けており、逆にアイスクリームの家計の支出額は右肩上がりだ。そこで、本商品を通じて日本酒の魅力を知ってもらえればと成田さんは語る。
都内のイートイン店舗では原材料に使用した日本酒も販売しており、気に入ったフレーバーのお酒を購入していく客も多いという。
ひとつ食べるとふわっと幸せな気持ちになれる日本酒アイス。この夏の晩酌に取り入れてみては?
※20才未満の人、体質的にアルコールに弱い人、妊娠・授乳中の人、自転車・バイク・自動車等の運転予定がある人は食べられません。
【商品DATA】
『SAKEICE Variety Box』/えだまめ/3980円
通販限定の「日本酒アイス」「日本酒アイス -男山-」「紫あまざけ(ノンアルコール)」「日本酒アイス -柚子-」「日本酒アイス -抹茶-」「日本酒アイス-チョコレート-」の6種類が楽しめる詰め合わせ。内容量/各100ml。※化粧箱のデザインは時期によって異なる場合がある。
取材・文/藤岡加奈子
※女性セブン2024年9月12日号