流出した防犯カメラ映像。吉井誠容疑者と見られる人物。手には段ボールが

流出した防犯カメラ映像。吉井誠容疑者と見られる人物。手には段ボールが

志龍会が狙われた理由

 宮崎の志龍会を襲撃した理由もはっきりしている。

 六代目山口組と池田組は暴対法による「特定抗争指定暴力団」に指定されており、池田組本部や関連施設のある岡山市は警戒区域に指定されている。岡山市内では組員が5人以上で集まることや、事務所への立ち入りが禁止されているのだ。

「弘道会のネットワークを駆使すれば、池田組関係者の立ち回り先は調べられる。池田組長は無理でも、幹部や組員なら襲撃できるだろう。しかし、そうなれば下調べをしたり、縁故を頼ったり、事件の関係者が増えてしまう。運転手や案内役なども必要になり、複数でチームを組まねばならず、大がかりな襲撃になってしまう。ヒットマンを現場に運んだ運転手でさえ懲役20年となるし、人数が増えれば上層部の関与に繋がるほころびも生まれやすい。かなり危険な賭けになる」(同前)

 しかし、宮崎市の志龍会事務所は警戒区域になっていない。事務所は機能しており、訪問すれば組員に会える。ヒットマンは犯行を単独で完結させたかったのだろう。そのためわざわざ九州に上陸し、事務所を訪問したと推測できる。

 組織的な殺人にならないよう、細心の注意を払った犯行には、暴力団の反社会性が濃縮されている。

■取材・文/鈴木智彦(フリーライター)

関連記事

トピックス

殺人と覚せい剤取締法違反に問われている須藤早貴被告
【有名な男優に会いたかった】ドンファン元妻・須藤早貴被告と共演した「しみけん」が明かす「彼女が面接シートに書いていたこと」
週刊ポスト
還暦を過ぎ、腰に不安を抱える豊川悦司
豊川悦司、持病の腰痛が悪化 撮影現場では“トヨエツ待ち”も発生 共演の綾野剛が60分マッサージしたことも、華麗な手さばきに山田孝之もほれぼれ
女性セブン
桂ざこばさんとの関係が深い沢田研二
【深酒はしなかった】沢田研二の「京懐石で誕生日会」にザ・タイガースのメンバーが集結!ただし「彼だけは不参加でした」
NEWSポストセブン
「DA PUMP」脱退から18年。SHINOBUさんの現在をインタビュー
《離島で民宿経営12年の試行錯誤》44歳となった元「DA PUMP」のSHINOBUが明かした沖縄に戻った理由「念願の4000万円クルーザー」でリピーター客に“おもてなし”の現在
NEWSポストセブン
葉月里緒奈の現在とは…
《インスタでぶっちゃけ》変わらない葉月里緒奈(49)「映画はハズレだった」「老眼鏡デビュー」真田広之と破局から“3度目結婚相手”までの現在
NEWSポストセブン
日本人俳優として初の快挙となるエミー賞を受賞した真田広之(時事通信フォト)
《子役時代は“ひろくん”》真田広之、エミー賞受賞の20年以上前からもっていた“製作者目線” 現場では十手の長さにこだわり殺陣シーンでは自らアイディアも
NEWSポストセブン
主人公を演じる橋本環奈
舞台『千と千尋の神隠し』中国公演計画が進行中 実現への後押しとなる“橋本環奈の人気の高さ” 課題は過密スケジュール
女性セブン
10月には2人とも33才を迎える
【日本製鉄のUSスチール買収】キーマンとなる小室圭さん 法律事務所で“外資による米企業買収の審査にあたる委員会”の対策を担当 皇室パイプは利用されるのか
女性セブン
殺人と覚醒剤取締法違反の罪に問われた須藤早貴被告
「収入が少ない…」元妻・須藤早貴被告がデリヘル勤務を経て“紀州のドン・ファン”とめぐり会うまで【裁判員裁判】
NEWSポストセブン
自身の鍛えている筋imoさ動画を発信いを
【有名大会で優勝も】美人筋トレYouTuberの正体は「フジテレビ局員」、黒光りビキニ姿に「彼女のもう一つの顔か」と局員絶句
NEWSポストセブン
シンガーソングライターとして活動する三浦祐太朗(本人のインスタグラムより)
【母のファンに迷惑ではないか】百恵さん長男の「“元”山口百恵」発言ににじみ出る「葛藤」とリスペクト
NEWSポストセブン
交際中の綾瀬はるかとジェシーがラスベガス旅行
【全文公開】綾瀬はるか&ジェシーがラスベガスに4泊6日旅行 「おばあちゃんの家に連れて行く」ジェシーの“理想のデートプラン”を実現
女性セブン