幸せも不幸も呼ぶ奇妙な駄菓子を売る店が舞台の、子供に大人気の児童小説シリーズ『ふしぎ駄菓子屋 銭天堂』の実写映画が、今冬公開される。ミステリアスな雰囲気をまとう店主・紅子を演じるのは天海祐希(57才)。毎回約3時間かけ、特殊メイクを施して撮影に臨んだという。
最近の天海は超多忙な日々を送っている。今年4月クールのドラマ『Believe —君にかける橋—』(テレビ朝日系)では木村拓哉(51才)の妻役を演じ、この秋には公開延期となっていた劇場版『緊急取調室 THE FINAL』の再撮影が開始。さらに12月には、ロシアの劇作家・チェーホフの戯曲『桜の園』の舞台に出演──文字通りドラマに映画に舞台に引っ張りだこの天海は、ハードなスケジュールの合間を縫って“盟友”の元に駆けつけていた。
8月21日、吉永小百合(79才)の124本目の出演映画『てっぺんの向こうにあなたがいる』の製作が発表された。世界最高峰のエベレストに、女性として世界で初めて登頂した田部井淳子さん(2016年没、享年77)がモデルの物語で、偉業から50周年となる来年秋に公開される大作だ。吉永は2012年にラジオで田部井さんと対面しており、映画のタイトル案を吉永自身が出したほど、今作にかける思いは強い。
「吉永さんにとって重要な今作に、天海さんが出演するんです。天海さんは全編に出番があるわけではなく、スポットで出る“友情出演”のような形。多忙な中でなんとかスケジュールを調整したようで、それもこれも、天海さんと吉永さんの間に固い絆があるからです」(映画関係者)
2人の交流が始まったのはいまから20年以上前のこと。2001年公開の映画『千年の恋 ひかる源氏物語』で、吉永は紫式部、天海は光源氏を演じた。
「光源氏は劇中劇として登場したため、天海さんと吉永さんの共演シーンはありませんでした。ただ、その後に食事に行くようになり、コンサートに一緒に行ったり、天海さんの舞台に吉永さんが足を運んだりと、プライベートの交流を続けていました」(芸能関係者)
2019年に、珍しくトーク番組『スナックあけぼの橋』(フジテレビ系)に出演した吉永は、MCを務めた天海と石田ゆり子(54才)と自身の3人を「リリーズ」と呼んだ。3人とも名前に「ゆり(英語でリリー)」が入っていることに由来しており(天海の本名は中野祐里)、絆の深さをうかがわせた。
その間、温め続けていたのが「もう一度共演したい」という思いだった。それが成就したのが2019年の映画『最高の人生の見つけ方』だ。