現場となった構谷さんが住んでいた地上37階建てのタワーマンションはJR中野駅と直結しており、今年2月に竣工されたばかりだ。24時間有人管理でセキュリティー面も充実しており、事件と同じ階の1LDKの部屋が37.9万円で貸し出されていた。
構谷さんが所持していた公認会計士の資格は、医師、司法試験と並ぶ国内の最難関資格の一つだ。協会ホームページによると、構谷さんは2020年に合格していることが確認できる。この年は1万3231人の受験者のうち、合格者は1335人で合格率はわずか10.1%だ。合格者は、スペシャリストとして、監査、会計、税務などの分野で専門知識を活かして活躍しており、引く手あまたの職種だ。
さらに構谷さんは、大手の会計事務所に所属していた。
事務所に取材をすると、「構谷さんは弊社の職員でしたがお亡くなりになりましたので、その日をもちましてご退職されております。私どもが言えることは、故人のご冥福を心よりお祈りすると共に、ご遺族の皆様には謹んでお悔やみ申し上げます。警察の捜査中のため、これ以上のコメントは控えさせていただければと思います」(広報担当者)とのことだった。
なぜ将来有望だった構谷さんは、志半ばで亡くならなければならなかったのか。ハサミで刺して、死なせてしまった佐藤容疑者は「彼への好意は変わらない」とも供述しているという。
「警察は佐藤容疑者に殺人未遂罪を適用しており、『かざしたら刺した』という容疑者の供述を鵜呑みにせず、殺意があったと疑っているわけですから、相当危険な刺さり方をしていたようです。日頃から手をあげていたという、容疑者の供述も気になります。今後、殺人容疑に切り替えて慎重に捜査が進められることになります」(前出・社会部記者)
当日、若い二人の間で何があったのか。真相究明が待たれる。
「NEWSポストセブン」では、この事件に関する情報・タレコミを募集しています。情報提供フォームまたは、下記の「公式X」のDMまで情報をお寄せください。