“分担”がスタンダードに
愛子さまの公務の本格化は、雅子さまにも好影響を与えている。9月22日、雅子さまは宮中祭祀の1つである秋季皇霊祭に臨まれた。
「宮中祭祀は雅子さまにとって高いハードルで、皇太子妃時代には長らくご欠席が続いていました。皇后となられてからの2020年の春季皇霊祭に、実に18年ぶりに出席されましたが、その後も“皆勤”とはいかず、今春の皇霊祭も御所内での『お慎み』を選ばれました。そういった意味で、愛子さまが順調にひとり立ちされようとしていることは、雅子さまにも影響があるでしょう」(別の皇室記者)
それでも手放しに「かわいい子には旅をさせよ」とはいかないのだろう。愛子さまの初の単独地方公務に、雅子さまは“お目付役”を置かれようとしていた。愛子さまはご滞在の2日目に、2007年の能登半島地震の復興支援のために創設された女子テニス大会の決勝戦を観戦される予定だった。大会実行委員長は、元プロテニスプレーヤーの佐藤直子氏だ。
「ご成婚前から陛下は、佐藤さんからテニスレッスンを受けられており、40年以上の交流があります。雅子さまも一緒にプレーされる親しい関係で、両陛下が佐藤さんから手ほどきを受けていると、愛子さまが学校から帰ってきて合流されたこともあったそうです。
これまで両陛下のなさりようをご覧になってきたとはいえ、愛子さまが初めての単独地方公務にお感じになる重圧は相当だったでしょう。両陛下としては、佐藤さんの存在によって、いくぶんか愛子さまもリラックスして公務に臨めると、安心できる面もあったのではないでしょうか」(別の宮内庁関係者)
石川県ご訪問は実現しなかったが、愛子さまの公務は本格化していくだろう。
「いずれ、現地の状況が整えば、再度石川訪問が検討されるはずです。また、この10月には1泊2日で、国民スポーツ大会を観戦するため、おひとりで佐賀県を訪問されることが決まり、これが初の単独地方公務となる予定です。
これまでは、両陛下の公務に愛子さまが同伴されるケースばかりでしたが、今後は両陛下はおふたりで、愛子さまはおひとりで、という形式がスタンダードになっていくでしょう。公務の担い手不足が叫ばれる現在の皇室においては、“分担”ができるのが理想的ですし、愛子さまのお出ましを待ちわびる国民にとっても歓迎すべきことです」(前出・皇室ジャーナリスト)
愛子さまの当初の目的は果たされなかった。それでも、愛子さまの本格的なお務めが、いよいよ始まる。
※女性セブン2024年10月10日号