「性感染症を心配して…」
修被告は続けて、裁判官からの質問に淡々と答えた。
「(瑠奈さんはセックスに興味があった?)と思います」「(このときが初めての性行為?)おそらくそうだと思います」「(終わって車に戻った時の様子は? 怒ってた、悲しんでた?)一番は最後、ゴムなしでされたことに関連して、妊娠したんじゃないか、性感染症に感染したんじゃないかと心配していました」
前出・高橋氏が続ける。
「弁護人としては、当時瑠奈被告が被害男性を殺したいほど恨んでいたことを、修被告は認識できていなかったことを示したいという意図があった。性行為があった3日後の瑠奈被告の被害者への感情についても、修被告は『問いただして謝れば修復可能、謝らなければそれまでかなと思ってるんじゃないかなと(思っていた)』と説明しています」
瑠奈被告の被害者への感情について、「正直、時間と共にフェードアウトしてくれるのが一番いいかなと思ってました」と語った修被告。父の願望とは逆にむしろ増幅した瑠奈被告の感情が、悲劇を生んでしまったのか。