国内
ススキノ頭部切断事件・公判シリーズ

「お前が妹を殺してさあ!」瑠奈被告が絶叫した“永遠の7分間” 父・修被告は「妹とは瑠奈の魂です」と証言【ススキノ第4回公判】

容疑者

田村瑠奈被告の人格について語った父・修被告

 札幌市の繁華街・ススキノのホテルで昨年7月、男性会社員(62=当時)が殺害され、頭部を持ち去られたとする事件。起訴された親子3人のうち、母親の無職・田村浩子被告(61)の第4回公判が10月1日に札幌地裁(渡辺史朗裁判長)で開かれた。父親の精神科医・田村修被告(60)が録音したという瑠奈被告の絶叫音声から始まった今回の公判。手錠腰縄姿で証言台の前に立った同被告は、娘の残忍な犯行計画を“知らなかった”という趣旨の証言を続けたのだった——。【前後編の前編】

 娘の田村瑠奈被告(30)は昨年7月1日の深夜、男性を殺害して切断した頭部を自宅に持ち帰ったという殺人と死体損壊などの罪で、父親である修被告は瑠奈被告の実行を手助けしたとして殺人ほう助罪などで起訴された。ふたりに先立ち公判が行われている浩子被告は、瑠奈被告が男性の頭部を自宅に隠すことを容認し、また瑠奈被告が男性の頭部の損壊する際、ビデオ撮影を求められ、夫の修被告にこれを依頼したとして、死体遺棄ほう助、死体損壊ほう助の罪に問われている。

 浩子被告は濃いグレーのアンサンブルにロングスカートという服装で法廷に現れ、ドアの前でお辞儀をした。白髪混じりの髪の毛を後ろでひとつに束ね、背筋を伸ばして椅子に座る。品のある佇まいと、凄惨な事件とのギャップが大きい。

 今回の公判はまず冒頭に、修被告が録音していたという瑠奈被告の音声データが再生された。トータルで60時間以上もあるというデータを、わずか7分程度に編集したものだという。しかし法廷に響き渡った瑠奈被告の肉声は、7分という時間が永遠に感じられるほどだった。

「てめーよ!とっとと消えろ!!!!」「ちょっとでも力をつけて、てめえら殺してやる!ずっとそう思って生き延びたんだよ!!!」「You kill me」「あぁ〜〜〜!!うわ〜〜〜〜〜〜!」

 特に修被告が瑠奈被告に対し、精神科の受診を勧めようとした2023年1月22日の音声データは壮絶だった。修被告が病院について説明をしている途中で瑠奈被告はこれを遮り「ウゥ〜〜〜!!!!!」と絶叫。以降も時折「ウォ〜〜〜〜!!!」と叫びながら何かをぶつぶつと言い、「オォ〜〜〜〜〜!!」などと繰り返し叫んでいた。

「妹を殺してその責任も取らないくせに。とっととやんなさいよ!!お前がさあ、妹を殺してさあ、唯一の、唯一の味方だった私が、妹と一緒にさあ!ねえ!!!ねえ!!!!!」

 瑠奈被告は一人娘である。妹とは一体何か。音声データ再生後に行われた尋問に証人として出廷した修被告が明らかにした。

「(妹とは)瑠奈です。瑠奈の魂です」

関連記事

トピックス

違法薬物を所持したとして不動産投資会社「レーサム」の創業者で元会長の田中剛容疑者と職業不詳・奥本美穂容疑者(32)が逮捕された(左・Instagramより)
「よだれを垂らして普通の状態ではなかった」レーサム創業者“薬物漬け性パーティー”が露呈した「緊迫の瞬間」〈田中剛容疑者、奥本美穂容疑者、小西木菜容疑者が逮捕〉
NEWSポストセブン
1泊2日の日程で石川県七尾市と志賀町をご訪問(2025年5月19日、撮影/JMPA)
《1泊2日で石川県へ》愛子さま、被災地ご訪問はパンツルック 「ホワイト」と「ブラック」の使い分けで見せた2つの大人コーデ
NEWSポストセブン
男が立てこもっていたアパート
《船橋立てこもり》「長い髪に無精ヒゲの男が…」事件現場アパートに住む住人が語った“緊迫の瞬間”「すぐ家から出て!」
NEWSポストセブン
違法薬物を所持したとして不動産投資会社「レーサム」の創業者で元会長の田中剛容疑者と職業不詳・奥本美穂容疑者(32)が逮捕された(左・Instagramより)
《美女をあてがうスカウトの“恐ろしい手練手管”》有名国立大学に通う小西木菜容疑者(21)が“薬物漬けパーティー”に堕ちるまで〈レーサム創業者・田中剛容疑者、奥本美穂容疑者と逮捕〉
NEWSポストセブン
大阪・関西万博で「虫が大量発生」という新たなトラブルが勃発(写真/読者提供)
《万博で「虫」大量発生…正体は》「キャー!」関西万博に響いた若い女性の悲鳴、専門家が解説する「一度羽化したユスリカの早期駆除は現実的でない」
NEWSポストセブン
江夏豊氏が認める歴代阪神の名投手は誰か
江夏豊氏が選出する「歴代阪神の名投手10人」 レジェンドから個性派まで…甲子園のヤジに潰されなかった“なにくそという気概”を持った男たち
週刊ポスト
キャンパスライフを楽しむ悠仁さま(時事通信フォト)
悠仁さま、筑波大学で“バドミントンサークルに加入”情報、100人以上所属の大規模なサークルか 「皇室といえばテニス」のイメージが強いなか「異なる競技を自ら選ばれたそうです」と宮内庁担当記者
週刊ポスト
前田健太と早穂夫人(共同通信社)
《私は帰国することになりました》前田健太投手が米国残留を決断…別居中の元女子アナ妻がインスタで明かしていた「夫婦関係」
NEWSポストセブン
子役としても活躍する長男・崇徳くんとの2ショット(事務所提供)
《山田まりやが明かした別居の真相》「紙切れの契約に縛られず、もっと自由でいられるようになるべき」40代で決断した“円満別居”、始めた「シングルマザー支援事業」
NEWSポストセブン
新体操「フェアリージャパン」に何があったのか(時事通信フォト)
《代表選手によるボイコット騒動の真相》新体操「フェアリージャパン」強化本部長がパワハラ指導で厳重注意 男性トレーナーによるセクハラ疑惑も
週刊ポスト
1990年代にグラビアアイドルとしてデビューし、タレント・山田まりや(事務所提供)
《山田まりやが明かした夫との別居》「息子のために、パパとママがお互い前向きでいられるように…」模索し続ける「新しい家族の形」
NEWSポストセブン
違法薬物を所持したとして不動産投資会社「レーサム」の創業者で元会長の田中剛容疑者と職業不詳・奥本美穂容疑者(32)が逮捕された(左・Instagramより)
【国立大に通う“リケジョ”も逮捕】「薬物入りクリームを塗られ…」小西木菜容疑者(21)が告訴した“驚愕の性パーティー” 〈レーサム創業者・田中剛容疑者、奥本美穂容疑者に続き3人目逮捕〉
NEWSポストセブン