これから自民党選対本部で具体的な公認審査が始まる。その責任者に就任した小泉進次郎・選対委員長は会見で「最終的には執行部で厳正に判断する」と表明した。

 裏金問題で処分を受けた議員の間では、「公認問題で厳しい発言をしてきた進次郎が選対委員長に起用されたのは“クビ切り役”をさせるためだったのか」(旧安倍派議員)と動揺が広がっている。

 当然ながら、裏金問題に厳しい姿勢を示せなければ、総選挙では国民から総スカンを食いかねない。追い詰められているのは石破首相も同じだからこそ、公認審査で高市シンパを締め上げる作戦を練っているようだ。石破氏に近い議員が明かす。

「15日の総選挙公示までもうほとんど時間がない。現実問題として今から候補の差し替えや刺客を立てるのは難しい。そこで総理は、国民へのけじめとして、不記載があった議員については、処分内容にかかわらず、比例代表との重複立候補を認めない方針を示すことにした。小選挙区で落ちればもう復活はできない、ということです」

 だが、こうしたやり方は諸刃の剣でもある。

第2回へつづく

※週刊ポスト2024年10月18・25日号

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