爽やかな対応も魅力

自衛隊にコンサート会場を提供することになった松山(写真は2018年)

「全身麻酔をしてからの記憶が全くない。とにかく目が覚めたらICUにいて、『ここは病院か』と、思わず周りを確認してしまった。(病院では)本当にやることがないんだよ。とにかくベッドに寝ていて、どうやって飯を食ったのかも覚えていない。一般病棟に移ってからは『あー、こんな飯なのか』って思ったけどな。(中略)それにしても入院生活は長かった。その間、日曜日が来るたびに早くラジオに復帰したい、そういった気持ちだけは持ち続けてきた。ただ、ラジオには復帰したけど、コンサートは……まだ無理だよな」

 入院中は音楽とは無縁の日々を過ごしていたといい、こう明かした。

「とにかく、歌のことは全然、浮かばなかった。歌のことを考えている余裕がなかったってこと。それよりも病室で白い壁を見ながら自分の身体がどうなっていくのかってことだったような気がする。いずれにしても手術後は今日に至るまで歌は歌っていません、口ずさんでもいなかった。

 やっぱり、声がちゃんと出るのか、自分でも不安な部分があってね。でも、歌えるようになると思います」

 松山が気にかけていたのは9月21日に能登地方で発生した100年に1度規模の豪雨災害だった。病室で、被災した人たちが一人でも多く普通の生活に戻れるよう願っていたという。ラジオ番組でもその思いを吐露した。

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