尾久駅構内をディーゼル機関車に乗って体験出来る返礼品が用意された東京都北区ふるさと納税は、JR東日本グループが運営するネット通販ショッピングモールで募集された(「JRE MALL」より)

尾久駅構内をディーゼル機関車に乗って体験出来る返礼品が用意された東京都北区ふるさと納税は、JR東日本グループが運営するネット通販ショッピングモールで募集された(「JRE MALL」より)

 新宿駅は一日の利用者数が約350万人で、これは国内一を誇る。鉄道ファンでなくても、巨大なターミナル駅の駅長や駅員の体験をしてみたいと考える人が多いと思われていたが、100万円の1日新宿駅長が即”完売”したことで、改めてそれが実証された。

 鉄道関連のコンテンツは人気が高く、東京都北区も2023年12月に鉄道の体験型返礼品を2種類用意した。ひとつは尾久駅構内をディーゼル機関車に乗って探検することとシミュレーター体験がセットになったもの、もうひとつが田端統括センターで運転席の見学と写真撮影やシミュレーターの体験がセットになった返礼品だ。

「北区がふるさと納税の返礼品に鉄道の体験型返礼品を加えることになったのは、JR東日本の担当者から打診を受けたことがきっかけでした。打診を受けて庁内で議論したところ、北区には田端駅や尾久駅に車両基地が併設されていて、それらを有効活用できると考えました。こうした経緯で2つの体験型返礼品を用意しましたが、すぐに枠が埋まってしまうほど好評でした」と話すのは北区区民部税務課の担当者だ。

 好評を博したために北区は2024年5月と7月にも同様の返礼品を用意したが、こちらも即座に”完売”した。

「車両の手配などJR東日本との調整も必要になりますので、まだ詳細は発表できませんが、今後もJR東日本と協力して新たな体験型返礼品を用意したいと考えています」(北区区民部税務課の担当者)

マジックハンドで落とし物拾得体験、車内放送録音

 ふるさと納税の返礼品に鉄道体験を用意する動きは、ほかの自治体にも広がっている。荒川区は2024年10月に従来の返礼品に加えてJR東日本とのコラボ体験型返礼品を追加で用意した。

「これまでにも荒川区は区の伝統工芸品をふるさと納税の返礼品にしていましたが、体験型の返礼品を充実させることで荒川区に足を運んでもらいたいという思いから2024年10月にJR東日本の協力もとで日暮里駅での仕事体験と貸切列車の乗車体験という体験型の返礼品をメニューに加えました」と説明するのは荒川区総務企画部総務企画課の担当者だ。

 荒川区が用意した体験型返礼品は、寄付額30万円の4コースがあり、各コースは限定1グループ、1グループは4名までが参加可能となっている。

 仕事体験では駅でマジックハンドを使って線路内の落とし物を拾ったり、手旗を使用した合図掲出、駅員室の起床装置を体験する。

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