強めの“おねだり営業”
前出の記者がさらに語る。
「ズオン容疑者は2019年に台東区・湯島に1店舗目のバーをオープンしてから接待行為について計6回行政指導を受けていたといいます。従業員の多くは、留学などで来日した若いベトナム人女性で、不法就労の疑いもあるとか。警察から再三の指導があっても店の状態は改善せず、今回の一斉摘発に至ったとみられます」
警視庁保安課と国際犯罪対策課のほか、東京都内15の警察署が協力する大規模な共同捜査本部が設置されたうえでの摘発となった今回の事件。湯島の店舗を訪れたことのある男性はこう明かした。
「上野や湯島あたりはベトナム飲み屋が多いですが、なかでも『Queen』は有名店でした。こういったお店はぼったくりのイメージが強いですが、価格は飲み放題30分1500円からで、ただ飲んで楽しむぶんには決して高いほうではないと思います。
店にはいつも10人くらいベトナムの若い女の子がいて、お酒を飲めない19歳の留学生とかもいた記憶がありますね。普通にカウンターの外に出て接客していることもあったので、緩いお店だなとは思っていましたが、ついにという感じですね。
女性のビジュアルのレベルは高いのですが、けっこうキャストの子の“おねだり”が激しくて……。クライナー(小瓶に入った20mlほどのアルコール飲料)だと1本2000円くらいします。カラオケの曲を女の子に指名することもできるのですが、歌うとなると料金が地味に1500円かかるので、そうやってどんどん加算されて会計がいつも割高になっちゃうんですよね……」
近年増加している、飲食店における接待行為をめぐる問題。『Queen』の摘発は氷山の一角だろう。