デビュー当初から嵐の取材を重ねている駒井千佳子さんは、彼女を含む芸能リポーターたちが屋外で嵐を取材していたときのエピソードが忘れられないという。雨が降り始めると5人は取材が終わった瞬間にひざまずき、足元にあるICレコーダーをかき集めて記者たちに渡した。
「雨に濡れないための配慮ですけど、誰かが言い出すのではなく、5人同時にしゃがみ込んだんです。気遣いができるすごさはもちろん、全員がいつも同じ気持ちなんだと改めて感じました」(駒井さん)
メンバーの脱退、そして解散……ほかの多くのグループが危機に瀕してきたが、嵐はいまもなお誰も欠けずに5人でいる。そんな彼らの根底には「ある思い」があると小倉さんは言う。
「傍で見ていて強く感じるのは、何よりも彼ら5人が“嵐愛”にあふれているということです。5人にとって大好きで大事なグループであり、何より自分たちが嵐を楽しんでいました。それがファンにも伝わっていて、すごく楽しそうにしている5人を見ているとファンも楽しくなるんです。あんなに自分たちのグループが好きなアイドルは珍しいんじゃないかな」
嵐よりも大きな愛はどこにもない、5人とファンは「言葉より大切なもの」で通じ合っている—新たに始まる26年目から、彼らはどんな歩みを進めるのか。きっとこれからも嵐を巻き起こしてくれるだろう。
(了。第1回から読む)
※女性セブン2024年11月7日号