しかも、大型補強にも大きな壁が立ちはだかる。前出のスポーツ紙デスクはこう言う。
「近年の巨人はFAでことごとくフラれています。2019年オフにはFA宣言した楽天の美馬学(38)、ロッテの鈴木大地(35)獲得の意向を示すも断わられ、昨オフはオリックスの山崎福也(32)に4年総額10億円超を用意して阿部監督が交渉の席に直接出たのに、同じ条件だった新庄(剛志)監督の日本ハムにさらわれた。
地元密着の他球団の人気が上がり、資金も潤沢になった結果、巨人の優位がなくなった。引退後のセカンドキャリアもローカル球団のほうが地方局での解説者の仕事が多く、巨人は“つぶしがきかない球団”として、選手の間でも認識され始めています」
かつては移籍市場でも“巨人でプレーするのが夢”と語る選手を集められたが、時代は変わった。主力流出でFA市場も惨敗という“大寒波”のオフが懸念されるのだ。
※週刊ポスト2024年11月8・15日号