初めての単独公務に臨まれた愛子さま(5月、東京・千代田区。撮影/JMPA)

初めての単独公務に臨まれた愛子さま(5月、東京・千代田区。撮影/JMPA)

確認するための「時間がない」 

 一方、《秋篠宮家のご活動》のページは対照的だ。秋篠宮ご夫妻と佳子さま、悠仁さまが揃った写真が掲載され、ご夫妻はもちろん、佳子さまと悠仁さま、さらには結婚し皇族離脱して久しい小室眞子さんの経歴や活動まで丁寧にまとめられている手厚さだ。 

 その背景には、秋篠宮さまが望まれた「正しい情報発信」がある。2022年の誕生日会見で、秋篠宮さまは「皇室の情報発信というものも、正確な情報をタイムリーに出していくことが必要である」と述べられた。 

「眞子さんの結婚に際して、誹謗中傷ともとれるSNS上の書き込みが多発しました。正しい情報を適時発信することの重要性を身に染みて感じられた秋篠宮さまだからこそ、ホームページの拡充に熱心なのでしょう」(前出・皇室記者) 

 両陛下や皇族方がさまざまな公務や視察、お出ましをされるのには大きな意味がある。それらがテレビや新聞で大きく報道されることにより、有意義ながらもなかなか認知されない活動などにスポットライトが当たり、社会的な関心を高めることができるのだ。社会的に苦しい立場にいる人への寄り添いなどを啓蒙することは、皇室の重要な役割のひとつだろう。 

 愛子さまの注目度の高さは、そうした役割にうってつけだ。ところが、宮内庁は愛子さまの活躍をなぜか効果的にアピールできていない。ホームページでの情報発信に消極的な天皇ご一家と、熱心な秋篠宮家。この「あべこべ状態」は、愛子さまの「充実ぶり」の裏返しだという。 

「公務にあたり、訪問する場所やお会いする人物について事前に熱心に勉強されます。特に泊まりがけで何か所も訪問するような公務の場合は、それだけ準備に時間がかかります。 

 ホームページでの情報発信には、ご本人の確認が不可欠です。愛子さまはじっくりと時間をかけて丁寧に確認をされますが、ご多忙のため、時間を確保することは容易ではない。愛子さまに関する情報発信が少ないのは、愛子さまが忙しく、話を進めるのが難しいという側面もあるのでしょう」(皇室ジャーナリスト) 

 さらに、愛子さまには、「日赤の新入社員」というお立場もある。当初、日赤側は愛子さまについて週3日程度の勤務を想定していたが、フタを開けてみれば、ほぼ毎日出社されている。 

「愛子さまは仕事熱心で、帰宅されてから仕事内容を反すうされているといいます。8月の両陛下との静養も、仕事を優先され、見送られたほどです」(前出・皇室ジャーナリスト) 

 宮内庁が抱える「ジレンマ」も、愛子さまの公務の発信を困難にしている。 

「愛子さまの公務について宮内庁が積極的に報じれば、さらに愛子さまに注目が集まることは必至です。愛子さまに強く光が当たるほど、悠仁さまに落ちる影は大きくなります。年が近いお二方が比較されること自体、将来の皇室像を巡って、国民を二分する議論の呼び水になりかねない。 

 宮内庁としては、『愛子さま人気』にあやかりたい気持ちはありつつも、世論の分断は避けたいわけです。それゆえ、愛子さまに関する情報発信について、非常に中途半端な状態が続いているのでしょう」(前出・皇室ジャーナリスト) 

 ご活躍ぶりが、記憶だけでなく、記録に残る日が待ち遠しい。 

女性セブン20241114日号 

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