最新号巻頭に掲載された司忍組長の近影。

最新号巻頭に掲載された司忍組長の近影。

関係性が希薄になるヤクザ

 元来、暴力団は地域に密着して発展を遂げてきた。「編集後記」では当時について〈人々は助け合い喜びを分かち偲び合う(中略)何か心の繋がりを深く感じていた気がします〉と振り返り、暴力団という存在は〈人間性や生き様に重きを置く歴史と文化があります。自分個人を考える時、自分が存在する証明となる〉とし、〈どんな世の中になろうと山口組は山口組であります〉と締めくくられている。

 この記事を読んだ山口組傘下組織幹部は率直な思いを語る。

「組織への自戒が込められた文章だ。ここ数年で山口組に限らず全国のヤクザで組員同士の繋がりが随分希薄になったと聞く。大きなきっかけは新型コロナ。これで山口組も定例会などの会合が激減した。おまけに特定抗争指定暴力団に指定されていることで、警戒区域内で5人以上集まれないから、区域内の事務所はごくわずかな組員しか滞在できない。年単位で顔を見ていない組員なんてザラだよ。

 昔は確かに食い扶持に困った奴らも事務所に行けばご飯を食べられるし、賑やかだったんだけどね。そういう奴らからどんどん飛んで(辞めて)いった。全国のヤクザの中には一人組長なんて組もあるほどだ。事務所の連絡事項も会合で伝えるんじゃなくて、グループLINEやメールでやっている組もある。会合なんてたしかにコスパが悪いけど、そういう無駄なことも大事にしてきたヤクザだからこそ、思うところはあるんだろうな」

関連記事

トピックス

香取慎吾主演のドラマに草なぎ剛がスポット出演する
《盟友への恩返し》香取慎吾主演の1月期ドラマに草なぎ剛がスポット出演、役柄は『罠の戦争』の国会議員秘書 「作品をまたいだ同一キャラ」にドラマ業界も期待 
女性セブン
「とにかく天然」だという(Getty Images)
【『ドクターX』念願の映画化】米倉涼子の“天然”すぎる素顔「タグが付いたままの服を着ていたり、洗顔料で歯を磨くことも…」
週刊ポスト
六代目山口組の司忍組長。今年刊行された「山口組新報」では82歳の誕生日を祝う記事が掲載されていた
機関紙『山口組新報』巻頭に掲載された六代目山口組・司忍組長の近影、最新号の「編集後記」に滲むヤクザ社会が直面している課題
NEWSポストセブン
つばこじコンビ
《“つばこじ”コンビ復活の夜》Snow Man向井康二とIMP.椿泰我、サウナで汗を流し仲良く食事へ 事務所が変わっても“裸のつきあい”を続ける2人 
女性セブン
小泉家と共に歩んできた「国家老」は進次郞氏をどう見るか(写真/共同通信社)
“小泉家の国家老”が進次郞氏に直言「衆院選では幹事長の言いなりで敗北、『私の思う通りにやらせてください』と啖呵を切るぐらいでないといけなかった」
週刊ポスト
漫画家の高橋のぼる氏が楳図さんとの思い出を振り返る(時事通信フォト)
《高田馬場から葉山まで歩き続けたことも》追悼・楳図かずおさん 愛弟子・高橋のぼる氏が明かすアイデアの源「シャーロック・ホームズ歩き」
週刊ポスト
仲良く談笑する愛子さまと秋篠宮佳子さま(10月、赤阪御苑。撮影/JMPA)
愛子さまと佳子さま、仲良しのおふたりが園遊会で談笑 ともにパステルカラーの振袖で見つめ合いにっこり 
女性セブン
一味違った個性で注目を浴びている陸上選手の榎本樹羅(榎本樹羅のXより)
《皆こうゆうの待ってるでしょ》通称ムキ子の美人アスリートが「絶対領域」披露と「ファンクラブ開設」月額2万円強で彼女と何ができるのか
NEWSポストセブン
メディア嫌いではなく、"特定のメディア"が苦手な大谷翔平(写真/Getty Images)
大谷翔平がフジテレビ取材陣を険しい表情で拒絶、元木大介氏の手招きに目も合わせず 新居報道以降も大谷の怒りを再燃させたフジテレビ 
女性セブン
碑文谷一家本部。熊谷正敏総長は現役暴力団員でありながら、カンヌ国際映画祭でレッドカーペットを歩いたことで有名だ
【暴力団VS闇バイト】「ウチの縄張りで強盗をしたら断固叩きのめす」有名ヤクザ組織が強盗団に“義憤文”を掲げていた 幹部が口にした“掲示の理由”
NEWSポストセブン
田村瑠奈被告
【ススキノ事件公判】電気が流れるナイフに、赤と黒の革製の打具 殺害の3年前に田村瑠奈被告(30)が購入していたSMグッズの名前
NEWSポストセブン
「週刊ポスト」本日発売! 新型コロナワクチン「日本人を実験台」は本当か ほか
「週刊ポスト」本日発売! 新型コロナワクチン「日本人を実験台」は本当か ほか
NEWSポストセブン