芸人の「共演NG」という言葉を普及させたのは松本人志だった(時事通信フォト)

訴訟取り下げにあたり、コメントを準備した松本(時事通信フォト)

 文藝春秋の新谷学総局長はYouTube上のインターネット番組で、はっきりと『客観的証拠はない』と明かしています。裏を返せば、証言などしかないわけですが、文春としては取材を尽くし、強制的に行われたということの真実相当性は十分に担保されていると反論していました」(大手紙司法担当記者)

 強制性を証明する動画などの客観的証拠がない以上、双方は証言に頼らざるを得ない。そして両者、折れることなく“泥試合”が続いていた。

 しかし、NEWSポストセブンの取材で、水面下では合意に向けて両者が動いていたことがわかった。

準備されている双方の「コメント」

 事情をよく知る関係者が明かす。

「訴訟が長引くにつれて両者は疲弊していったようです。松本としては賠償金が欲しいわけではなく、今後も芸能活動を続けるためにも折れることはできなかった。一方の文春も、客観的証拠はなく、証言しかないということは分かっているので、決定打にかける。世論も真っ二つでした。

 そこで水面下で調整が続けられていた。松本が賠償金を受け取らずに、証人尋問もせずに訴えを取り下げたということで実質的には松本が負けのように見えるかもしれません。ただ実態は少し違くて、単に取り下げたのではなく、双方の水面下の協議により合意をしているのです。松本が一方的に、文春に頭を下げたという構図ではないんです」

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