司法担当記者が語る。
「検察側は『野崎さんに覚醒剤の購入を指示された』という主張に切り込むべく、『なぜこれまで証言しなかったのか』、『野崎さんは具体的にどのように購入を指示したのか』について質問し続けました。須藤被告は、覚醒剤に関する話題について『(野崎さんと)会った初日にも昔の愛人が使っていたと言っていた』としつつ、覚醒剤購入に至るまでの野崎さんとのコミュニケーションについては具体的に言及しなかった印象です。
被告は起訴されるまで購入について『誰にも言いませんでした』としたが、証言しなかった理由として挙げていたのが、メディアや周囲の人間への“不信感”でした」
須藤被告と弁護人側は、検察側の証人尋問で登場した人物の主張の“誤り”を証拠とともに指摘。事件後当時については〈プライバシーがガンガン流出して〉とし、警察やメディアを信じられなくなっていたと主張した。
「事件の被告という立場にある彼女ですが〈行くとこ行くとこ追いかけられるし、自宅の前にもいる〉〈私、5回くらい引越ししたんです。でも全部バレるし、芸能人でもないのに、この国のマスコミはどうかしてるなと思います〉との不満を口にしていました。
また事件後、親族に『警察来ても余計なこと言っちゃダメだよ』と伝えていたことを問われると、〈警察に言った情報は全部マスコミにリークされると思っていたので、余計なことを言わないでほしかった〉とした。須藤被告に疑いの目が向けられるようになると同時に、セクシービデオ出演歴も拡散されたこともあり、各方面に不信感を募らせていた、と主張した」(司法担当記者)
犯人性について真っ向から対立する須藤被告と検察側。犯行を示す直接的な証拠がない中、検察側がどう切り込むのか。11月15日には、被告人質問の最終日が予定されている。