NPB側の「怒り」は相当なもの
だが、今回の騒動は、当初から現場記者のあいだで「NPBの怒りは相当だ」ともっぱらだった。
「番組の編成を決めるのは上層部なので、フジの現場記者やカメラマンに責任はありまん。ですが、現場ではあるNPB関係者がフジの記者を呼び出し、猛抗議したそうです。その記者も頭を下げるしかなかったと聞いています。
他局である私たちに対しても、あるNPB関係者は”こんな扱いされてスポンサーが良い顔するわけないだろ、スポンサーが辞退したら日本シリーズも開催できなくなることをわかってるのか?”と強い口調で注意を促してきたほどでした」(キー局スポーツ担当)
『FRIDAYデジタル』は、日本シリーズ開催球場の関係者入り口に置かれるスポンサーやテレビ局からの祝い花において、フジが送った花だけ撤去され、目につかない場所に置かれていたと写真付きで報じている(10月31日)。
こうした“出禁処分”の期間は「大抵、担当者の怒りが収まるかどうか次第」(同前)という不透明なもの。そのためフジの出方も早かった。
「パス剥奪直後から局の役員・幹部がNPB側に繰り返し謝罪を入れていたと聞いています。フジは第3戦(10月29日)の放映権を持っていたのですが、剥奪直後には“放送局を変える”なんて話も出回ったほど。謝罪のおかげか、なんとか最低限の記者、カメラの取材が許されましたが、他局が放映する時の半分ほどの人数だった。よくトラブルなく放送できたなという感想です」(日本シリーズを現地取材をしたスポーツ紙記者)