ネットには酷評が相次いだというが、そう書きたくなる心境もわかる。朝から暗い顔をした不機嫌そうなヒロインと平成ギャルを見るのは辛い。阪神・淡路大震災にまつわる暗く悲しいエピソードに、夢もなく何をしたいのか見えてこないヒロインの日常と、結の中に溜まっているギャルや姉への鬱屈した感情とギャルへの憧れの葛藤ばかりが目立った。そのせいか、朝から鬱々とした気分になった視聴者もいたようで、脱落者が続出という現象が起きてしまったという。
そんなところに報じられたのが、根性が据わりすぎているという橋本さんによるパワハラ疑惑。本来、根性が据わっているというはプラスの要素。だからこそ彼女は、大晦日に行われたNHKの紅白歌合戦の司会も見事にこなしてきたといえる。だが壮絶パワハラというキーワードからホーン効果が起こってしまうと、そういえば!? と悪いところばかりが目についてくる。過去に演じた役の粗暴なシーンのリアルさが疑惑につながり、ある番組で話題になった断トツに態度が悪い清楚系女性タレントが彼女かも?と憶測され、すべてが悪い方向に向かっていく。冴えない表情ばかりの朝ドラに疑惑を吹き飛ばすパワーもなく、”パワハラが本当なら”と視聴者は観るのをやめていった。
そんな『おむすび』はここに来て一気に展開が変わり、ネットには朝ドラらしい雰囲気になってきたという声も聞かれる。ようやく見られる橋本さんの笑顔で、ホーン効果の負の連鎖を吹き飛ばしてもらいたい。