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《もっとご案内したいのに…》雅子さま、「地方公務は1泊が限界」の現状に地元の歯がゆさ 公務の担い手不足が大きな課題に

ご体調が心配な雅子さま(写真/JMPA)

雅子さまのお出ましは国民を大いに沸かせる(写真/JMPA)

 雅子さまが地方公務でお姿を見せられれば歓声が沸き、手を振られれば人々が笑顔になる。以前より着実にお出ましの機会が増えてはいるが、雅子さまはまだ療養中の身でいらっしゃる。ギリギリの状態での奮闘が続いている──。

《天皇皇后両陛下は(中略)地方に行幸啓になり、併せて地元の福祉・文化・産業施設などをお訪ねになって関係者を激励なさいます》

 宮内庁ホームページの《行幸啓など》というページには、そう記載がある。行幸啓とは、両陛下がさまざまな行事、式典へのご出席のため、皇居からお出かけになることだ。令和を迎え、コロナ禍が落ち着いてから、雅子さまは陛下とご一緒にさまざまな場所へ足を運ばれてきた。しかし、冒頭のような役目を充分に果たされているのか──もっとも忸怩たる思いを抱えていらっしゃるのは、ほかならぬ雅子さまご本人だろう。

 両陛下は11月10日、大分県で開催された「全国豊かな海づくり大会」の開会式に出席された。その日の雅子さまは、爽やかなターコイズブルーに黒でアクセントを効かせたスーツと帽子をお召しになり、陛下のレジメンタルタイとの調和が際立っていた。両陛下が大分入りされたのは前日の正午頃。大分空港では大勢の県民が手を振って出迎えた。

「空港施設の関係で、両陛下と集まった人たちとの間には距離がありましたが、『雅子さま!』という声が飛び、両陛下は笑顔で手を振ってお応えになりました。お車が走り始めてからも、窓からお手振りを続けられました」(皇室記者)

 今回の大分ご訪問では、海づくり大会の開会式へのご出席のほか、別府港で稚魚の放流行事に参加し、栽培漁業の拠点である種苗生産施設を見学されたりした。大分入りされた9日だけで、各訪問先で両陛下を奉迎した県民の数は7000人に迫る数だったという。

「1泊2日のご滞在中、視察を含めたお立ち寄り先は4か所でした。そのうち、大会で募った絵画や習字の作品の『ご鑑賞』は、宿泊されたホテルでのこと。海づくり大会ですから漁業が中心なのは当然としても、大分には農業も林業もありますし、温泉もあります。せっかく遠くまで両陛下にいらしていただいたのだから、もっと県内をご案内したかったというのが正直なところです」(県政関係者)

 今回の海づくり大会で、両陛下は今年の「四大行幸啓」を終えられた。春の「全国植樹祭」、秋の「国民スポーツ大会」と「国民文化祭」に、海づくり大会を加えた4つのお出ましは、特に重要視されている両陛下の地方公務だ。だが令和になって以降、四大行幸啓はすべて「1泊2日」の行程。必然、立ち寄り先は限られてきた。

「両陛下や皇族方がさまざまな公務や視察、お出ましをされるのには大きな意味があります。それらが新聞やテレビで報じられることで、有意義ながらもなかなか認知されない活動などへの社会的な関心を高めることができます。地方公務であれば、その土地ならではの文化や特産品にスポットライトを当てることができる。皇室の重要な役割の1つと言っていいものです」(皇室ジャーナリスト)

 平成の時代、上皇ご夫妻は毎年必ず、国民文化祭を除く「三大行幸啓」に臨まれてきた。ほとんどが2泊3日の行程。2017年10月には海づくり大会に豪雨の被災地お見舞いを併せて、3泊4日で福岡県と大分県を訪問されたこともあった。雅子さまが公務に“平成式”で取り組まれなければいけないわけではないが、「1泊が限界」の現状では、どうしても前述のように地元では“歯がゆさ”が囁かれる。

「佐賀県を訪問された10月の国民スポーツ大会では、競技のご観戦以外だと、複合施設の視察や観光拠点として整備された日本酒のバーを見学されました。しかし、時間にかなりゆとりをもたせ、頻繁にご休憩も挟まれていた。立て続けに人前に出られたり、時間に追われるようなスケジュールでは、雅子さまがすぐに“息切れ”してしまうことを見越しての対応でした」(別の皇室記者)

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