「たしかに学校にはグラウンド整備用の車がありますが、これを生徒が運転するのはありえないですね…」(埼玉栄・運動部OB)──11月16日夜、さいたま市西区にある埼玉栄高等学校のグラウンド内で、高校2年生の男子生徒3人と高校1年の男子生徒1人の計4人が乗っていた軽乗用車が横転した。このうち、助手席に乗っていた17歳の生徒が車のドアに挟まれて心配停止となり救急搬送されたが、搬送先の病院で死亡が確認された。判明している高校2年生の3人は同校でそれぞれ違う運動部に所属し、同じ学生寮に住んでいた生徒だという。大手紙記者が解説する。
「警察の調べによると、生徒らは16日の23時ごろから車を走らせたといいます。車はグラウンド脇にあるへりに乗り上げ、横転しました。運転していた生徒(16)と後部座席にいた生徒(17)に怪我はありませんでしたが、助手席に乗っていた生徒は、窓から上半身を外に出している状態で、横転した際に車体と地面に身体が挟まれてしまったようです。
同校にはグラウンド整備用の車が複数台あり、使用されたのは普段サッカー部が使用している車だったといいます」
現場となったグラウンドはJR指扇駅から徒歩15分ほどの場所に位置し、東京ドーム約3個分の面積があるという。
なぜ免許をもっていない生徒らが深夜のグラウンド内で、軽自動車を運転できたのだろうか。前出の記者がさらに続ける。
「警察の聴取に、車を運転していた生徒は『過去にもグラウンドで(車を)運転した』と話しており、敷地内での無免許運転が常態化していた可能性があります」