“奴隷契約”後ギャラ高騰
TBSには、今年1月に放送されたドラマ『Eye Love You』の成功体験がある。
「二階堂ふみさん(30才)と共演したチェ・ジョンヒョプさん(31才)が、ドラマのヒットで日本でも知名度が上がり“ヒョプ様”の愛称で呼ばれるほどの人気を得ました。昨年放送されたドラマ『100万回 言えばよかった』で、実力派俳優のシム・ウンギョンさん(30才)を起用し、今年7月クールの日曜劇場『ブラックペアン シーズン2』にトップ女優のチェ・ジウさん(49才)が特別出演するなど、韓国芸能界とのコラボに力を入れています」(前出・TBS関係者)
他局を見てもNHK連続テレビ小説『虎に翼』に人気女優のハ・ヨンス(34才)が出演し、フジテレビでは2PMのファン・チャンソン(34才)が主演と主題歌を務めた『純喫茶イニョン』が放送されるなど、今年も韓国のスターが続々と日本のドラマに進出している。背景には韓国のドラマ界におけるギャラの高騰があるという。
「制作費に上限を設けないNetflixなどの配信ドラマの成功により、主演クラスの俳優のギャラが1話1億ウォン(約1000万円)以上に跳ね上がりました。いわゆる“奴隷契約”が国会で議論され、劣悪な労働環境が問題になった韓国で俳優のステータスが上がったことは喜ばしいことですが、同等のギャラを求められるテレビ局は大変でしょうね。ドラマの制作費が圧迫され、放送枠は激減。韓国の俳優が活路を見出したのが、日本のドラマ市場だったのです」(前出・芸能リポーター)
2022年に約160本が制作された韓国ドラマは、翌年約80本に半減。今年に入ってからさらに減少したともいわれる。
一方で、日本の民放ドラマのギャラは1話あたり100万~300万円が相場だが、韓国のトップ俳優が出演するとなれば話は別だ。高額なギャラが提示されるケースも少なくなく、俳優にとっては日本で知名度を獲得できるメリットもあるという。
「へインさんが今回、出演を見送った理由は関係者にも説明がなく、詳細はわかっていません。『このままでは企画自体が暗礁に乗り上げてしまう』と共演者やスタッフも不安を抱いているそうです。すでに韓国で人気が沸騰し、アメリカでもファンミーティングを行うヘインさんは、日本よりハリウッドなどに照準を合わせているのかもしれませんね」(前出・芸能関係者)
誰よりもショックを受けているのは、共演を楽しみにしていた坂口だろう。
「10月にトップ俳優のイ・セヨンさん(31才)とW主演を務めた韓国ドラマ『愛のあとにくるもの』の配信がAmazonプライムではじまり、韓国でも坂口さんの知名度が急上昇しています。へインさんと同クラスのスターがキャスティングされなければ、出演を見直すこともありえるのでは」(前出・芸能リポーター)
本誌『女性セブン』はへインの事務所に出演を辞退した理由などを尋ねたが、締め切りまでに回答はなかった。TBSは「担当者不在」を繰り返し、広報担当部署に電話をつなぐことも拒否したうえ、期限までに回答することはなかった。スター俳優にフラれたTBSは、現在も血眼になって主演級の俳優を探しているという。
※女性セブン2024年12月5日号