誰でもいいわけじゃない
恵子さんの友人の智恵子さん(43・仮名)は「夫に愛はあるし気を遣わない相手としては最高」と言いながらも既婚者合コンに足繁く通っている。
「子供は中学生と高校生で反抗期だったり相手にしてくれなかったりと、母として求められない。夫からは女として見られない寂しさを埋めてくれる人を探してます。なかなか巡り会えないけど、心も体もつながりを持てる人がいいですね。でも夫も大事だから、夕方前には家に帰れる時間帯に参加しています」
こうした既婚者合コンの最新トレンドは「大型パーティ」だという。前出の田中氏が言う。
「出会い事業にもタイパ(タイムパフォーマンス)が求められてきたのか一度に多くの人と出会いたいというご要望が多く、『ビッグキコンパ』という100人規模のパーティを始めました」
恵子さんと智恵子さんが口を揃えて言うのが「体が目的なのは嫌です」ということ。恵子さんは言う。
「疑似的に恋をしてドキドキしたい。誰とでもその先に進めるわけではありません。少なくとも3回くらいは食事で会う機会を重ねて、お互いの人間性を知り、お互い惹かれあってからつながり合いたい」
そうして新たな出会いを求め続け、彼女たちは何度も何度も、白昼のパーティに足を運んでいる。
※週刊ポスト2024年12月6・13日号