今年も競馬の夢の祭典「有馬記念」が近づいてきた。そこで、名手・武豊騎手とも交友の深い千葉ロッテマリーンズ監督の吉井理人氏と作家・本城雅人氏が対談。2人が武豊騎手のエピソードについて語り合った。【全3回の第2回】
本城:サンスポの競馬記者時代、吉井さんには秋のGIの予想コラムをお願いしましたよね。
吉井:全然当たらへんかったな(笑)。
本城:僕は武豊騎手や明石家さんまさんのコラムも担当していて、雑誌『Gallop』でも競馬好きの方の対談などを担当し、プロ野球選手と騎手をお引き合わせすることも多くなった。
吉井:ジョッキーと話してみていろいろわかりました。競馬って馬任せみたいな部分が多いのかなと思っていたけれど、けっこう戦術をたてているのが印象的でした。
本城:そこにジョッキーの力量の差が出るんでしょうね。武さんとかはいくつもプランの引き出しを持っている。
吉井:ところがプライベートの武豊を見ていると、この人の馬券を買っていいのかどうか、あまり信用できないなと思ってしまう(笑)。
本城:調子よく飲んでて、バーのカウンターの椅子から“落馬”しそうになったり。
吉井:僕はお酒を飲まないので、いつも帰るまでお守りしていました。
本城:野球がシーズンオフになると、日曜日の夜はジョッキーや若手調教師たちに、野茂さんや赤堀元之さんなんかも交えて食事会をしていました。
吉井:幸英明騎手とはとくに仲良くなりました。彼は関西で乗っていても夜だけ東京にやってくることもあった。