警察の広報担当者も「事実ではない」
北九州で起きた事件では、福岡県警は小倉南警察署に捜査本部を設置したが、事件から数日経った現在も、現場から逃走した男はまだ捕まっていない。
冒頭で触れた一連のXでのポストは、「亡くなった女子中学生が同県警察署の署長の娘」だとしたうえで、その警察署長が暴力団犯罪の捜査などを担当してきたことから、「反社会的勢力の恨みを買ったのではないか」という憶測に基づいている。犯人がまだ捕まっておらず犯行動機が見えないことから、「同じ名字」であることを理由に作られた虚偽のストーリー、デマだと断じざるを得ない。
ネット上で拡散されている投稿について、NEWSポストセブンが当該の警察署に取材すると、広報担当者は「事実ではない」と回答した。
Xで拡散されているデマに、遺族も、当該の警察署長や関係者も、心を痛めているはずだ。人は不安にかられると不確定な情報を信じる傾向にあることはよく知られているが、SNSはその伝播力・影響力とも非常に大きいものとなり、デマは社会問題になっている。
投稿・拡散する際は、くれぐれも情報の正確性を確認するべきだろう。