以前は私の選挙区でも「(国民民主の政策は)年寄り切り捨てじゃないか」と誤解されていましたが、「若い世代を応援しよう」というわれわれの政策の意味を、高齢者の皆さんも理解してくれるようになってきました。
現役世代が高齢者を支える現在の社会保障制度では、若い世代の力が強くなければ、年金が減り、医療介護のサービスも悪化します。高齢者に少し配分が偏っている予算や税、社会保険料のあり方を、若い人も頑張れば報われるような形にしておかないと、結局、高齢者自身が厳しくなる。それを丁寧に説明するのは、やはり政治の責任です。
100点満点の最強の政策がない以上、大事なのはオープンに物事を決めていくことです。
自公との政策協議では宮澤洋一・自民党税調会長が“ラスボス”のように立ちはだかりました。この国の税制については、自らを「インナー」と呼ぶ自民党税調の数名だけで決めてきた実態があります。国民の懐に関わる税の話なのに、多くの自民党議員すら関われなかった。そのことが、不信感の源になっています。
国民の負担となる税について一定の理解を得るには、開かれた場で徹底的に議論して、その決定過程を国民に開くことが重要。「103万円の壁」の政策協議を通じて、それがオープンにされただけでも大きな意義がある。
2025年は、小さな野党の一議員、一党首を超えた責任、さらに言えば、世界に対する責任感を自覚して、より研鑽を積みたいと考えています。
(第1回から読む)
※週刊ポスト2025年1月17・24日号