スポーツ
2025年の大相撲展望

《2025年の相撲界を占う》杉山邦博氏×やくみつる氏 次の横綱は琴櫻か豊昇龍か、期待の星・大の里の“直すべきポイント”

元NHKアナの相撲ジャーナリスト・杉山邦博氏(右)と漫画家・やくみつる氏

元NHKアナの相撲ジャーナリスト・杉山邦博氏(右)と漫画家・やくみつる氏

 九州場所で優勝の琴櫻、準優勝の豊昇龍が1月の初場所では綱取りに挑む。新大関場所で9勝に終わった大の里は一歩後れを取ったが、どう巻き返すか。元NHKアナの相撲ジャーナリスト・杉山邦博氏と漫画家・やくみつる氏が議論を交わした。【前後編の前編】

杉山:九州場所は琴櫻に優勝してほしいと思いながら見ていました。大の里はまだ初土俵から1年半の力士。いくらなんでも相撲の世界っていうのは、そんな浅いものじゃないと思っていました。

やく:琴櫻は早晩横綱になると思っていましたが、ようやくその緒に就いてくれた。豊昇龍も追随しましたが、こちらはまだそこまで信用できない。これで琴櫻と大の里が並んだぐらいの印象ですね。

 先場所の大の里は豊昇龍戦のとったりで敗れた一番が痛かった。腰が高いまま勢いに任せて土俵際まで出て逆転された。負けるのはこのパターンという内容だった。綱取りまでに真っ先に修正すべきポイントでしょうね。

杉山:大の里は50年にひとりの力士。今からトントン拍子でいっちゃうと、むしろ将来が心配になります。相手も研究してくるのをどう乗り越えるか。先場所は綱取りへの試金石だったのではないか。

 初場所では「横綱・琴櫻」が誕生する可能性が70%くらいと思っている。祖父の初代琴櫻は(1972年の)九州場所で14勝1敗で優勝、翌初場所でも14勝1敗で2場所連続優勝して横綱に昇進した。二代目も九州場所で14勝1敗での優勝。初場所に14勝1敗で優勝でもすれば、もう万々歳ですよ。私は準優勝でも昇進でいいと思う。

 琴櫻と大の里が日本人力士として東西の横綱を張る。これが私の夢です。新しい年はぜひぜひそうなってほしい。

やく:10月にはロンドン公演もありますからね。

杉山:横綱土俵入りが欲しいが、照ノ富士がそこまで綱を張れるのか。極めて厳しいと思いますね。

やく:大の里は九州場所で白紙に戻ったとはいえ、25年半ばぐらいに綱取りというストーリーが十分にあると思います。

杉山:初場所で優勝の可能性も大いにありますよ。

関連キーワード

関連記事

トピックス

原監督も心配する中居正広(写真は2021年)
《覆された引退説》「本人というよりかはスタッフのため」中居正広が芸能活動の継続を示唆、モチベーションの“源泉”は
NEWSポストセブン
レギュラー番組に深刻な影響が出ている中居正広
【全文公開・前編】中居正広、深刻トラブルの後始末 『金スマ』収録中止、『世界陸上』リポーター構想は白紙…『だれかtoなかい』は代役に香取慎吾を検討か
女性セブン
山口組抗争は10年に及ぶ(司忍組長。時事通信フォト)
ラーメン店長射殺から宅配ヒットマンまで事件多発の「山口組分裂抗争10年」、収束には一方的な「抗争終結宣言」しかない【溝口敦氏×鈴木智彦氏が予測】
週刊ポスト
中居正広(時事通信フォト)
【独占】中居正広「謝罪コメント」に被害女性“X子さん”が思いを告白「私の人生は元には戻らない、それだけです」
NEWSポストセブン
第49回報知映画賞授賞式で主演女優賞を受賞した石原さとみ
石原さとみの夫が経済紙に顔出しで登場 勤務先では幹部職に大出世、複数社で取締役を務め年収は億超えか 超スーパー夫婦の‘秘策”は瞑想
女性セブン
お店の前で合流する永瀬廉と西畑大吾
「だいれん」キンプリ永瀬廉&なにわ男子・西畑大吾が“決起集会” 1月期ドラマで共演、仲が良すぎて“ムズすぎる”場面も
女性セブン
昨年12月23日、福島県喜多方市の山間部にある民家にクマが出現(写真はイメージです)
《独占告白》「こたつに入ったクマが食べたのは…」年末に自宅を荒らされた家主が明かした緊迫の一部始終「チョコレートやみかんには手を付けず」「小さな糞がたくさんあった」
NEWSポストセブン
小説家の葉真中顕氏(右)と新刊『将棋で学ぶ法的思考』(扶桑社)が話題の法学者の木村草太・東京都立大教授が対談
《2025年の将棋界を予測》藤井聡太七冠の圧倒的強さの秘密 対局相手を絶望させる「2度負かされる」の意味、負けた棋士が調子を落とす「藤井イップス」も
週刊ポスト
元「ANZEN漫才」のみやぞん(Instagramより)
《5500万円のロールス・ロイスを買いたい》みやぞんが“金持ちキャラ”に激変 「ANZEN漫才」解散後の相方は月収は850円で「広がる格差」
NEWSポストセブン
来る3月、大谷翔平が日本に凱旋
大谷翔平、日テレが生中継する開幕前の壮行試合に“出場拒否”の可能性 依然として尾を引く「新居報道騒動」
女性セブン
けがの前と変わらない立ち姿を披露された美智子さま(2025年1月2日、東京・千代田区。撮影/JMPA)
美智子さま「杖をつかずに一般参賀に参加」の目標を見事に実現 宮内庁病院は看護師2名の追加採用を決定、“快復のカギ”となるか
女性セブン
450日以上にわたって拘束され続けているリリー・アルバグさん(イスラエル大使館の公式Xより)
《停戦合意を前に19歳女性の人質動画を公開》ハマスが450日にわたり拉致・監禁「性奴隷」と呼ばれ…深刻な肉体的苦痛の実態「もう私たちが知っている彼女ではない…」
NEWSポストセブン