国内

《海老名きょうだい3人死亡事件》子煩悩だった母が逮捕 残された父が重い口を開いた「妻は追い詰められたんだと思います」「助けられなかった」…後悔の念

「海老名きょうだい3人死亡事件」の犯行現場となった一家の自宅

「海老名きょうだい3人死亡事件」の犯行現場となった一家の自宅

「子供たちが頭から血を流して、ぐったりしている」──神奈川県海老名市の住宅街から、父の悲痛な119番があったのは、新年を目前に控えた昨年12月29日の深夜のことだった。

「午後11時頃に仕事から帰宅した父親が自宅で血を流している子供たちを発見。亡くなったのは、この家に住む中学3年生の長女、中学1年生の次女、小学4年生の長男で、3人とも頭部になんらかの凶器で殴られたような傷があり、室内にあおむけに倒れていた。

 警察や消防によると、長女と長男は頭部から出血しており、死因は脳挫傷と窒息。次女の死因は窒息でした。自宅で自殺を図ろうとしていた母親の林敦子容疑者(49才)が子供を殴打し首を絞めて殺害した容疑で逮捕されています」(全国紙社会部記者)

 取り調べに「間違いありません」と容疑を認めている林容疑者は、「子育てに悩んでいた」とも供述しているという。

「林容疑者は2年ほど前から長男のかんしゃくや不登校について児童相談所に相談しており、これまで12回面談を受けています。12月中にも面談の予定がありましたが、翌1月に延期された矢先の凶行でした」(前出・全国紙社会部記者)

 地域では子煩悩な母として知られ、仲よし一家と認識されていた家族は、一体どんな闇を抱えていたのか。

「旦那さんは戸建て住宅を専門にする塗装業を営んでおり、毎日朝早くから仕事に出ていました。定休日に仕事の打ち合わせが入ることも珍しくなく、『塗装は職人が商品』と口にする職人堅気な人でした。一方で中学の教員免許を持っており、教育現場でも働いたこともある子煩悩な人という印象です。

 奥さんは少し耳が不自由で会話に苦労することもあったようですが、それでも会社勤めをしながら、3人の子育てを一手に引き受けていた」(林家の知人)

 最近では長男の不登校も解消されていたそうだが、昨年11月に学校の臨床心理士に林容疑者がなんらかの相談をしていたとの報道もある。事件から数日後、ひとり残された父が本誌『女性セブン』記者に重い口を開いた。

「妻は子育てに悩みを抱えて、ひとりで抱えすぎて、追い詰められたんだと思います……。子育てには何年も前から悩んでいた。子供全員のことを考えて、子供が大好きで、自分のことは後回しで……そういう人でした。そこは世の中のお母さんとなんら変わらないと思いますが、悩みが大きすぎたんだと思います……」

──ご主人も後悔の念に苛まれている。

「もちろん……ぼくのせいだと思っています。気づけなかった。ぼくが、気づいてあげられなくて、(家族を)助けられなかった」

─―いま、お子さんたちにかけてあげたい言葉はありますか。

「(少し考えて)ごめんなさい、ぼくが悪かった……ママは悪くないし、子供たちも悪くない。妻は……世間から見たら身勝手ですけど、人一倍、子供のことを思っていた。世の中のどこにでもいる子供第一で、大好きなママ。ただそれだけです。子育てに関する悩みに気づけなかったぼくの責任です」

 こう言って父は自責の念に駆られるのだが、いくら悩みが深くとも、わが子の命を奪った母の罪はあまりに重い。警察は林容疑者が無理心中を図った可能性を視野に捜査を進めている。

女性セブン202511623日号

関連キーワード

関連記事

トピックス

過去の大谷翔平のバッティングデータを分析(時事通信フォト)
《ホームランは出ているけど…》大谷翔平のバッティングデータから浮かび上がる不安要素 「打球速度の減速」は“長尺バット”の影響か
週刊ポスト
16日の早朝に処分保留で釈放された広末涼子
《逮捕に感謝の声も出る》広末涼子は看護師に“蹴り”などの暴力 いま医療現場で増えている「ペイハラ」の深刻実態「酒飲んで大暴れ」「治療費踏み倒し」も
NEWSポストセブン
初めて沖縄を訪問される愛子さま(2025年3月、神奈川・横浜市。撮影/JMPA)
【愛子さま、6月に初めての沖縄訪問】両陛下と宿泊を伴う公務での地方訪問は初 上皇ご夫妻が大事にされた“沖縄へ寄り添う姿勢”を令和に継承 
女性セブン
中村七之助の熱愛が発覚
《結婚願望ナシの中村七之助がゴールイン》ナンバーワン元芸妓との入籍を決断した背景に“実母の終活”
NEWSポストセブン
松永拓也さん、真菜さん、莉子ちゃん。家族3人が笑顔で過ごしていた日々は戻らない。
【七回忌インタビュー】池袋暴走事故遺族・松永拓也さん。「3人で住んでいた部屋を改装し一歩ずつ」事故から6年経った現在地
NEWSポストセブン
大阪・関西万博で天皇皇后両陛下を出迎えた女優の藤原紀香(2025年4月、大阪府・大阪市。撮影/JMPA)
《天皇皇后両陛下を出迎え》藤原紀香、万博での白ワイドパンツ&着物スタイルで見せた「梨園の妻」としての凜とした姿 
NEWSポストセブン
“極度の肥満”であるマイケル・タンジ死刑囚のが執行された(米フロリダ州矯正局HPより)
《肥満を理由に死刑執行停止を要求》「骨付き豚肉、ベーコン、アイス…」ついに執行されたマイケル・タンジ死刑囚の“最期の晩餐”と“今際のことば”【米国で進む執行】
NEWSポストセブン
何が彼女を変えてしまったのか(Getty Images)
【広末涼子の歯車を狂わせた“芸能界の欲”】心身ともに疲弊した早大進学騒動、本来の自分ではなかった優等生イメージ、26年連れ添った事務所との別れ…広末ひとりの問題だったのか
週刊ポスト
2023年1月に放送スタートした「ぽかぽか」(オフィシャルサイトより)
フジテレビ『ぽかぽか』人気アイドルの大阪万博ライブが「開催中止」 番組で毎日特集していたのに…“まさか”の事態に現場はショック
NEWSポストセブン
豊昇龍(撮影/JMPA)
師匠・立浪親方が語る横綱・豊昇龍「タトゥー男とどんちゃん騒ぎ」報道の真相 「相手が反社でないことは確認済み」「親しい後援者との二次会で感謝の気持ち示したのだろう」
NEWSポストセブン
「日本国際賞」の授賞式に出席された天皇皇后両陛下 (2025年4月、撮影/JMPA)
《精力的なご公務が続く》皇后雅子さまが見せられた晴れやかな笑顔 お気に入りカラーのブルーのドレスで華やかに
NEWSポストセブン
真美子さんと大谷(AP/アフロ、日刊スポーツ/アフロ)
《大谷翔平が見せる妻への気遣い》妊娠中の真美子さんが「ロングスカート」「ゆったりパンツ」を封印して取り入れた“新ファッション”
NEWSポストセブン