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B’z紅白初登場「7分54秒の奇跡」が起きるまでの舞台裏 「朝ドラ主題歌以外は好きな曲で」のオファーに“より多くの人が楽しめるように”と2人が選曲

サプライズでパフォーマンスを披露した松本(左)と稲葉(「NHK紅白歌合戦」の公式Xより)

サプライズでパフォーマンスを披露した松本(左)と稲葉(「NHK紅白歌合戦」の公式Xより)

「事前収録の演奏が流れるだけで、サプライズで会場に登場するとは観客の誰も想像していませんでした。突然の登場、しかも圧巻のパフォーマンスで観客は総立ち。会場のボルテージが上がるのも無理はありません。2人が綿密に準備した、こだわりのステージだったんですから」

 NHK関係者がそう振り返るのは、昨年大晦日の『第75回紅白歌合戦』(NHK)に初出場し、サプライズでの生歌唱が話題を呼んだB’zだ。ボーカルの稲葉浩志(60才)とギターの松本孝弘(63才)からなるB’zは、放送中の連続テレビ小説『おむすび』の主題歌『イルミネーション』を担当。紅白内では特別企画として、その曲だけを披露するはずだった。

「紅白の制作サイドは、長年、B’zにオファーを出し続けてきました。ですが彼らには、“年末年始は休み”というポリシーがあり、出場は叶わなかった。今回、NHKの悲願が実ったわけですが、“出場できたとしても生出演は難しい。事前収録だろう”との見方が強かったのです」(テレビ局関係者)

 デビューから36年貫くポリシーを曲げて、大晦日にNHKホールに駆けつけたのはなぜか。

「今回は朝ドラの主題歌を担当していることもあり、制作サイドとしては是が非でも出てほしいという思いがありました。例年よりも早くオファーをし、事前収録を軸に交渉を始めたようです。ですがその過程で、事前収録ですら多忙な2人のスケジュールを合わせることが難しいとわかりました。そこでダメ元で提案したのが、本番当日の生出演でした」(前出・NHK関係者)

 だが正面からの交渉では難航必至。そこで制作サイドが考えたのが、2人の想像を超える演出だった。

「サプライズ登場に加え、会場の雰囲気を重視する彼らの意向を汲んで、照明やセットでNHKホールをライブ会場のように演出する提案をしたのです。さらに紅白では異例の3曲歌唱を計画。しかも、通常は制作サイドが曲を選ぶのですが、『イルミネーション』以外の2曲は好きな曲でかまわないというオファーだった。“B’z初出場”にかける制作サイドの強い思いを受け取った2人は、オファーを快諾したそうです」(前出・NHK関係者)

 B’zの出場は昨年12月25日に発表されたが、実はそれよりもっと早いタイミングで決定し、会場のセッティングなどが極秘裏に進められていたという。

「2人は“何を歌う?”と時間をかけて話し合い、じっくりと曲選びを進めました。そこであがってきたのが、『LOVE PHANTOM』と『ultra soul』。より多くの人が楽しめるようにと、この2曲を選んだようです」(前出・NHK関係者)

 狙いは的中した。ライブ会場と化したNHKホールで、『ultra soul』のサビを絶叫する稲葉に合わせ、会場の全員が「ウルトラソウルッ♪ヘイッ!」と叫んだ。2人の歌唱時間は、出演者のなかで最長の7分54秒。まさに奇跡の時間だった──。

女性セブン202511623日号

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