年末年始の浮かれ気分でつい飲み過ぎてしまい、周囲に迷惑をかける人も少なくない。しかし「酔った勢い」で許されることとそうでないことがある。警察沙汰になってしまえば、「酔っていたから」では済まされない。
昨年12月20日、愛知県津島市の松井由美子市議会議員(当時、48)が謝罪会見を開いた。
「日本共産党に所属していた松井前市議は、12月13日、酒に酔った状態で路上で倒れていたといいます。松井氏はすぐそばにあった津島市民病院に搬送されましたが、そこで研修医の胸ぐらをつかんだり、女性看護師の胸などを蹴りつけるなどしてやりたい放題。病院に搬送した救急隊員も加わった計3人が被害届を提出し、傷害などの疑いで愛知県警が捜査する事態となっています」(地元担当記者)
「謝っても謝りきれない」──12月20日の会見でこう話した松井前市議はマスクをして会見に臨んだ。
「前歯が4本ぐらつくくらい口を強打して、上唇と下唇はきれて出血がひどい」「歩いている途中で歩道で倒れて、そこからは記憶がない」(本人の謝罪会見での発言)などと話し、辞職を表明。
「会見ではとにかく『記憶がない』ということを連呼していました。ママ友3人と居酒屋でビールだけを飲んだ、それほど飲酒の経験はなく、このようなことは初めてだ、といった感じで、普段、飲み慣れていないから起こしてしまった、と言いたいようでした」(同)
津島市議会の関係者が話す。
「松井さんは事件が発覚することになる当日も、いつものようにハキハキと元気でした。彼女が言うように、本当に記憶にないのかなとは思います。とても勉強熱心で、一般質問もよく準備がされていて、的確な内容だっただけに、辞職はとても残念です」
しかし、別の知人はこうも明かした。
「確かにあの人は明るいし、人懐っこい部分もある方です。共産党の主義主張はあまり好きではありませんが、あの人自身は嫌いではないという人も市の関係者にはいると思います。ただ、二面性があるんです」