メジャー取材歴50年の福島良一氏(左)と元メジャーリーガーの岡島秀樹氏が対談

メジャー取材歴50年の福島良一氏(左)と元メジャーリーガーの岡島秀樹氏が対談

9月以降は先発しない!?

福島:打つほうでは、大谷選手のホームラン数は一昨年が44本、昨年が54本で、このペースでいくと今年は60本超えです。薬物疑惑の時代を除けば、60本打ったのはベーブ・ルース、ロジャー・マリス、アーロン・ジャッジの3人だけ。そこに大谷選手にも加わってほしい。

岡島:たしかに3年連続本塁打王もあり得ると思います。あとはポストシーズンにどれだけ力を残せるか。4月、5月に調子がよくても、ポストシーズンに出てこないと“あの人はどこに行ったの?”と言われるくらい、ファンも9月、10月の試合を重視しますからね。

福島:大谷選手のポストシーズンはどうなると思いますか。

岡島:投手としては、先発をしていないかもしれないですよね。レギュラーシーズンは先発をやって、ある程度の投球回数に達したらそこで投げるのをやめさせると思う。そしてポストシーズンはクローザーをやったり、1イニング限定やイニング最後の打者1人で投げさせるのではないか。

福島:楽しみですね。僕の夢としては、ワールドシリーズ第7戦でリリーフとして最後の1イニングを投げてほしい。2023年WBC決勝がそうでしたし、昨年のワールドシリーズ最終戦も最後に先発のウォーカー・ビューラーが三者凡退に抑えた。大谷選手が投げられる状態なら、世界一の胴上げ投手になれますよ。あとは、松井秀喜さん以来のワールドシリーズMVPも獲ってほしい。

岡島:狙って獲れるものではないですからね……。昨年はフレディ・フリーマンが獲りましたが、MVPを狙うのではなく、チームが勝つために役割を果たそうとして、結果がついてくるものですから。

福島:そこは大舞台に強いMVP男ですから、やってくれるでしょう。今年は投打の二刀流として2ケタ勝利、三冠王、チームの2年連続ワールドチャンピオン、これに加えてレギュラーシーズン、プレーオフ、ワールドシリーズのMVP総なめといきたいですね。

岡島:そこまでのフル回転は流石に来年になるのでは(笑)。ただそれでも大谷君なら……という夢は見てしまいますよね。

【プロフィール】
岡島秀樹(おかじま・ひでき)/1975年、京都府生まれ。元メジャーリーガー。1994年に東山高から巨人に入団。2006年に日本ハムに移籍し同年日本一に。2007年にはレッドソックスで世界一に貢献。2016年に現役引退、現在は野球解説者を務める。

福島良一(ふくしま・よしかず)/1956年、千葉県生まれ。大リーグ評論家。1968年に日米野球を観戦してMLBに魅了され、1973年に初渡米。大リーグ通の第一人者だった故・伊東一雄氏の薫陶を受ける。著書に『もっと知りたい! 大谷翔平』(小学館新書)など。

※週刊ポスト2025年1月17・24日号

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