──自己分析的確やん
的確だよ。私は嫌われてて、燃やそうとしてるヤツがいっぱいおったから燃えた。それにあの時はコロナ禍だったからさ、みんな“叩ける娯楽”を求めてたっていうのもある。私の配信業がうまくいってたから「うわ、俺らがコロナでキツいのに、コイツは配信で楽に稼いでんねや」ってヘイトも集めたと思う。
──あのときのたぬかなって、嫌われるほど有名だったのか?
有名かどうか以前に、そもそも「女プロゲーマー」って字面だけで嫌悪感を持つ人が一定数おるんよ。そいつらは私の肩書きを見た瞬間に「あ! ブスな女性プロゲーマーだ! は~い、叩きま~す!」ってアンチコメントを書き出すんよ。つまり、いろんな要因が複雑に絡まり合って炎上したわけやな。
──ごめん、ワイがたぬかなを叩いてた理由全部それや……
な。そういう私が配信で稼いでたら、やっぱりムカつくやん。
──でも、あの炎上があって今のたぬかながある
炎上で有名にもなったけど、やっぱ失ったものもあるな。まず当時のファン。昔の私を好きだった人は、もうこの配信にはおらんと思う。「たぬかなさん、どうなってしまったんや……」みたいなかわいい人はもうおらん。昔からおるのは「たぬかなは怒ってるときだけおもろいわ」って思ってた人だけやと思うわ。
あと憎しみも買ったな。燃えるまでは一応綺麗売りだったし、さすがにイベントで刺されそうなほど憎まれてなかった。今は刺されるリスクがあるから、怖くて気楽にはやれんな。
(第3回に続く)