「そこまでのタレントなのかな」
中居は謝罪文の中で、一連の報道には《事実と異なる部分がある》としつつも、トラブルがあったことは《事実です》と認め、相手の女性の提案に《真摯に向き合い、対応してきたつもりです》と釈明した。もっとも、トラブルの内容については、守秘義務を理由に具体的に明かすことはなかった。
何より、多くの人が違和感を覚えたのは《示談が成立したことにより、今後の芸能活動についても支障なく続けられることになりました》という一文だろう。説明を尽くすことなく、自らの判断で活動継続を宣言したことには批判の声もあがっている。それでも、中居にはこの文言を入れなければいけない事情があったようだ。
「今回の声明から、中居さんが復帰の道筋を模索する心境は伝わってこず、レギュラー番組やCM降板に際しての違約金を回避する意味合いが強いように思います。降板するとしても、それはあくまでも取引先の判断。自身は誠意を尽くし、芸能活動も継続できる状態を整えたという体裁を取ることで、巨額の違約金を回避する狙いがあったのではないか。事実、広告代理店とは昨年中に話し合いが済んでいたともいわれています」(芸能リポーター)
もっとも、世間の風当たりは強く、中居との取引に「支障がない」と考える企業やテレビ局は皆無。番組の差し替えや取材対応に追われるテレビ局に中居が直接出向き、謝罪行脚をしていたとも報じられた。それでも、トラブルの事実を認めた以上、スポンサーで成り立つ地上波での活動継続は困難を極める。
「中居さんに残された一手は相手女性と話し合い、示談の一部を変更してでも会見を開くことでしょう。しかし、女性は『週刊文春』の取材に“加害者”を『私はいまも許してない』と話しており、示談の見直しは現実的ではありません。このまま地上波からフェードアウトして、事実上の引退になることを本人も覚悟しているはず。
強気な声明文も引退への一種の“工作”で、彼の心の内には『さらばテレビ』という思いも去来しているのではないでしょうか」(前出・芸能リポーター)
中居の謝罪後、女性はNEWSポストセブンの取材に《私の人生は元には戻らない、それだけです》と語った。
「一般的に高額な示談を交わすケースは、相手側に刑事告訴を取りやめてもらったり、口外を禁じるためなどの意味合いが考えられます。具体的なトラブルの詳細は明かされていませんが、巨額の解決金が中居さんから受けた“被害”の大きさを暗示している。各テレビ局が調査を進めているものの、実態の解明には程遠く、中居さんの活動再開は絶望視されています」(前出・芸能リポーター)
中居はこれまでにSMAPの解散や旧ジャニーズ事務所からの独立など何度も重大な局面に立たされてきた。2020年3月に旧ジャニーズ事務所を退所した際の会見では気丈にもこう語っていた。
「レギュラーが1本減り2本減り、最近中居くん見ないね、となるようなことはもちろん環境が変わればあるとは思います。そういうことはやっぱりテレビなりお芝居なり歌なり、ぼくに魅力を感じないということ。そうなったらそうなったで、そこまでのタレントなのかなと思います」
今回のトラブルでも酒癖の悪さを指摘され
同年3月に出演した『ワイドナショー』(フジテレビ系)では、MCの松本人志から引退の可能性について聞かれ、「やってみてつまらなくなったら引退するかも」と率直に答えているが、“テレビの申し子”とまで呼ばれた彼にとって、引退は決して本望ではないはず。
「SMAPが解散してから事務所を退所するまでの約3年間、中居さんは自分の決断や判断が間違っていないかを見極め、悩み続けていたといいます。中居さんはいまも懊悩しながら来し方を振り返り、自問自答を繰り返しているのではないでしょうか」(前出・芸能リポーター)
1月12日、前述の『ワイドナショー』に出演した武田鉄矢は中居が活動継続を表明したことについて、「われわれがテレビに出て仕事ができるということは、われわれのやる気だけではどうしようもない」と語った上で、カメラに向かってこう熱弁した。
「テレビに出ていて、いちばん避けなければいけないことは、人を傷つけないということなんですね。これがエンターテインメントで生きる人間の絶対の使命なんです。私どもは誰かを喜ばせたい一念でエンターテインメントという現場に立っております。そんな思いでテレビに出ていることを了解していきたいです」
フジテレビ関係者によれば、今回の女性トラブルでも中居の酒癖の悪さが指摘されているという。かつて、中居は酔うと必ず「おれはSMAPが好きなんだ」と語っていたが、その最愛のSMAP再結成の可能性も、自ら閉ざしてしまったのだろうか。
※女性セブン2025年1月30日号