近年、社会問題となっている盗撮行為。2023年7月、盗撮を取り締まる「性的姿態等撮影処罰法」が施行された。従来の都道府県ごとの「迷惑防止条例」とは違い、盗撮に特化した法律で、罰則も厳しい。施行から1年、抑止力となると期待されていた同法だが、結果的に盗撮の検挙件数は増加してしまった。
盗撮を好む人のなかにはSNSなどを利用して“愛好家グループ”をつくり、写真や動画の交換を行う者もいるという。そうした集団に属し、捜査員から“東海の撮り師”と呼ばれた三重県津市の今村諭太容疑者(34)が1月8日、性的姿態等撮影処罰法違反(撮影・記録保管)で逮捕された。大阪府警布施署の生活安全課長が話す。
「昨年4月、同県四日市市の商業施設内の上りエスカレーターにおいて、密かに女性の後ろから近づいて、スカート内をスマートフォンで撮影、それを保存した疑いなどがもたれています。
布施署では昨年7月、盗撮愛好家グループに属する被疑者を検挙しておりまして、その男性がネット上のデータ転送サービスからダウンロードした写真などが、今村容疑者の自宅からアップロードされていたことから今回の逮捕につながりました。調べに対して男は『私のしたことに間違いはない』と容疑を認めています」
5~6年前から盗撮を始め、東海地方を中心に少なくとも600回は盗撮を繰り返してきたという容疑者。今回の容疑は制服を着た10代と思われる女性に対しての盗撮だったという。
「愛好家グループ間でのやり取りなども押さえているのですが、『パンチラ撮りまくりたい!』といった文言も確認しております。動機については、主に若い女性の下着などが好きだったからではないかと考えられます」