「頭部のない遺体は全裸の状態だったといいます。『玄関に靴はなく、布団はきれいで、めくれていない。浴室のドアを開けると、性別不明の裸の死体があった。両足が土下座のように折りたたまれ、上半身は前に倒れていた』という従業員の証言が取り上げられました。
救急隊員も『布団などが乱れておらず、一見して使ってないような状況』と証言しており、部屋はきれいな状態だったようです。また、洗面所の床に血痕が4点残っていたそうです」
司法解剖でわかった「凶器」の使い道
司法解剖の結果、Aさんの死亡日時は、2023年7月1日23時14分ごろと推察された。遺体には首元を中心に9か所の刺し傷があり、そのうち深さ6センチの傷が致命傷になったとみられる。医師は、「ほぼ即死だったと思われる」と見解を述べた。
「医師の見解によると、Aさんは死亡した後に頭部を切断されたようです。首の切断面は、正面の傷跡は整っている一方で背中側はガタガタだったそうで、『2種類の刃物を使用したと考えられる。正面はナイフのようなもの、背中側はノコギリと思う』と指摘されていました。
また、事件の2週間ほど前、修被告と一緒に量販店でノコギリや手袋などを購入したこともわかっています」
犯行前、瑠奈被告は、キャリーケースにクーラーバッグという大荷物で、Aさんとの待ち合わせ場所に赴いた。弁護側の主張によると、送迎を担当した修被告は、“SMプレイに使う道具が入っているのだろう”と受け止めていたという。
父親は、娘の殺害計画を事前に把握していたのか──。裁判の大きな争点となっている。