「打球具(球を打つもの)としては、軸(シャフト)の延長線上で球を打つのは最も自然です。恐らくゴルフをやらない方にとっては軸線で球を打つのは一番打ちやすいはずです。
大昔、最初はアイアン型のパターが多かったですが、センターシャフトのほうが球をヒットしやすいと発見されたことで多くのセンターシャフトパターが生まれ、現在はゴルフの用具規則でパターだけがセンターシャフトを許されています。
センターシャフトはシャフトの延長線上でボールをヒットするので、ショートパットではちょっと強めにコツンとヒットするタップ式(インパクト強めのパッティング)にも合っている。センターシャフトパターはフェース面がシャフト軸より前方(打つ方向)にあることで、特に引っかけずに打ちたい方に向いていますが、フェース面の打点が大きくズレてしまう点には注意が必要です。プロでも愛好家は多く、米女子ツアーで活躍中の畑岡奈紗さん(26)は競技に出始めたアマチュアの頃から使っています」(松尾氏)
つまり、フェースの芯でボールが捉えられるため、一貫性のあるストロークが実現するが、反面、芯を外した時には方向性や距離感でミスが出やすいと言うことでもある。松山の活躍によってアマチュアにも「センターシャフト」ブームが起きそうだが、果たして使いこなせるか──一考の価値はあるかもしれない。