コンビニの監視カメラを確認してもらったところ、そこに映っていたのはATMの前に立つ泥酔した彼本人。へべれけになりながらも自ら暗証番号を入力。引き出し金額を押したところで、彼の後ろから白い手がにゅっと伸び、ボタンをポンと押した。「たぶん桁を増やすため0を押したんだろうな」と警察官。金が出てくると、再び白い手が伸びてきてその金をわし掴み。カメラの映像に女の顔は映っておらず、見えたのは白い手だけ。その後、彼は女に引きずられるようにしてコンビニから出て行った。本人がATMを操作したなら事件にはできない、それが警察の見解だった。「飲んで気が大きくなって。ちょっと遊んでみようかな、なんてエッチなことを考えたのが間違いだった」と彼は反省している。
狙いは「1人歩きの陽気な酔っ払い」
暴力団関係者が関わっているクラブのマネージャーに、このような手口について聞くと、女の子たちが狙うのはあくまで酔っ払いで、泥酔している客ではないという。「泥酔してしまうと暗証番号を聞き出せない。千鳥足でフラフラだとコンビニまで歩かせるのが大変だ。酔っている客を店に連れて行き、さらに酒を飲ませ、タイミングを見て「いいことしよう」と金額を告げる。金のない客はATMに行くといい、女の子に逃げられると嫌なので手を組んで歩こうとする。コンビニの監視カメラには、2人仲良く店に入ってくる様子が撮られ、ATMには操作する男の姿が映る」
狙うのは「1人歩きの陽気な酔っ払い。歩いている女や店の前に立つ女の子を見ているようなヤツ。身体の大きなヤツ、やんちゃそうに見えるヤツには声をかけない。暴れられると危ないし、体格がいいと泥酔した時に女の子が支えきれない」。彼の体格も中肉中背、酔っ払うと陽気で気が大きくなるタイプで、被害にあった時は1人だった。
狙うタイプは決まっているようだ。当てはまるかもと思う人は気をつけたほうがいいだろう。