1月23日、芸能界からの引退を発表した中居正広(52才)。その女性トラブルは今や個人の問題という枠を越え、フジテレビの存亡にまで関わる社会問題となった。関与が指摘されているフジテレビ幹部A氏はどんな人物なのか。そして中居とはどんな関係だったのか。歪んだ協力関係の全貌をたどる。【前後編の後編】
当初、今回の問題がここまで大きくなるとは考えていなかった節があるという中居。同様に事態を楽観視していたのがフジテレビの編成幹部A氏だ。トラブルへの関与が指摘されているA氏は、騒動後も取引先とのゴルフに出かけるなど平静を装っていたが、1月中旬に「心身に負担が募った」ことを理由に出社を停止した。
1月17日、定例会見を前倒しして緊急記者会見を開いたフジテレビの港浩一社長は会見でA氏を含む社員の一切の関与を否定。第三者の弁護士を入れた調査委員会を立ち上げることを表明したが、『週刊文春』でA氏と中居がかかわる別のトラブルが報じられたことなどについては「私はないと信じている」と話すにとどまった。
「被害者の証言にフジテレビの社員が女性とタレントを2人きりにして“性的接触”をさせることが常態化しているという重大な告発がありましたが、港社長はその件について明確に否定できずにいました。記者会に加盟するメディア以外の記者を排除し、動画での撮影もNGという極めて閉鎖的な会見だったことにも批判の声が集まり、スポンサーが次々に撤退。同局から広告を引き上げる前代未聞の騒動に発展したのです」(芸能リポーター)
港社長の会見後、《女性アナ 同席接待あった》と報道したのは1月20日付の『スポーツニッポン』。同紙によれば、中居と被害者の接点はトラブルの2年ほど前にもあったという。
「当時、A氏がセッティングした食事会に呼ばれたのが今回のトラブルの被害女性で、彼女はA氏の指示に従わなければいけない立場にあったといいます。食事会での中居さんとA氏の親密な姿を見た女性は、仕事のために2人の関係を壊してはいけないとの思いを抱き、中居さんの誘いを断れなくなっていたというのです」(前出・芸能リポーター)
“渦中”のA氏は人気バラエティー番組などを手掛けたことで知られるフジテレビの名物社員。中居とプライベートで交流があることは業界内でも広く知られていた。
「中居さんとは同年代でディレクター時代からの遊び仲間。若い頃から一緒に飲みに行ったり、テレビ局の近くにある雀荘で卓を囲んでいるところも頻繁に目撃されていました。彼が局内でスピード出世を遂げたのも、中居さんが番組内で『Aくんはプロデューサーに出世しちゃっていいんじゃないかな』と発言したことがきっかけ。
周囲に『おれはダウンタウンなら松本派、SMAPなら中居派』と言ってはばからず『そうじゃないほうとも仕事はするけど、いざというときは選択を迫られる』とボヤいていました。彼が木村(拓哉)さんではなく、中居さんを選んだからこそ2人の絆は深まっていったのです」(A氏の知人)
中居は20代の頃からのつきあいであるA氏には腹を割って何でも話し、SMAPに独立騒動が持ち上がったときは木村への不満もぶちまけていた。