公務の担い手不足が深刻な現在の皇室において、佳子さまが担われる役割は大きい。だが、毎年のように足を運ばれてきた式典から、今年、なぜか佳子さまのお姿が消えた──背景にある複雑な事情をレポートする。
沿道に集まった人に向かって、車の窓から手を振られる秋篠宮家の佳子さま。ふいに、左手の甲を上に向け、その上に右手を垂直に乗せられた。それは「ありがとう」を意味する手話だった。昨年12月29日、30才の誕生日を迎えられた佳子さまが、天皇皇后両陛下へのご挨拶のため、皇居・半蔵門を通過された際の光景だ。佳子さまにとって手話は身近にあり、ろうあ者に寄り添うお気持ちはことさら強いはずだった──。
東京・江戸川区で1月20日、「聴覚障害児を育てたお母さんと家族をたたえる会」が開かれた。障害のある子供を育てた母親の表彰や、ろう学校の児童生徒らによる絵画作品の紹介などがあった。佳子さまは例年、この式典に足を運ばれてきた。
「昨年も一昨年も参加され、式典でのご挨拶はもちろん、表彰を受けた人たちとのご歓談にも臨まれました。終始手話でスムーズにコミュニケーションを取られるお姿からは、日常的に手話を使われていることがわかりました」(皇室記者)
2020年から参加されており、コロナ禍のため式典自体が開催されなかった2021年と2022年は、佳子さまは主催団体の理事から説明を受けられた。言うなれば、佳子さまの「ライフワーク」だ。ところが今年、佳子さまは式典に臨席されなかった。
「主催者側は、例年通り佳子さまには参加いただけるものと考えていたようです。式典の日程は、事前に宮内庁側に佳子さまのご都合を聞いて決めていました。ところが、宮内庁から不参加が通達された。具体的な理由の説明はなかったそうです。主催者側の中には、“佳子さまや宮内庁のご機嫌を損ねて、拒絶されてしまったのでは”と不安を口にする人もいました」(前出・皇室記者)
当日、「今日は、佳子さまはいらっしゃらないんですか?」と残念がる参加者の様子もあったという。関係者に困惑が広がった今回の事態に、佳子さまの体調を案じる声も上がった。
「インフルエンザやコロナといったご病気であれば、宮内庁からそのように発表があるはずです。このところの佳子さまはこれまで通りに公務に励まれつつ、ひとり暮らしをしながらも、ご家族揃って食事を召し上がる機会もあるそうなので、ますます不思議です」(前出・皇室記者)