「矢口容疑者には、弁護士事務所や債権回収会社から、何度も連絡が入っていました。生活保護を受けていたようですが、父親もその困窮ぶりには気づいていたようで、息子が住むアパートの目のつく場所に『連絡をください』と何度も張り紙をしていたんです。
矢口容疑者は長野市内の学校を卒業したのち、近畿地方で暮らすこともあったようです。それで5年ほど前に長野に帰ってきたんですが、それからは近所ともほとんど交流を持っていなかった。何か深刻なトラブルがあったのか……」
矢口容疑者は警察の調べに対し、黙秘を貫いている。捜査の進展が待たれる。
(了。前編から読む)