また、フジテレビの業務の上でも恩恵を受けている社員は多いという。
「たとえば『(高松宮殿下記念)世界文化賞』への支援も日枝さんが始めたんです。視聴率にはつながりませんが、ああいった文化事業って大切じゃないですか。そうした活動をフジテレビが大切にできるのは、日枝さんのおかげだなという気持ちもあります。また、政治家や皇室関係者、起業家などとの重い交渉は日枝さんが担ってくれています。
港前社長が典型ですが、彼は会見でも“大人の言葉”を話せなかった。ああいった場での適切な対応ができないまま社長になっている。それは日枝さんに守られてきたから、といった理由もあるんじゃないかと思ってしまいます。
今後は日枝さんの進退に話が移っていくのかもしれませんが……“お父さん”がいなくなってしまうのは不安です。ただ、いなくなることで新たに生まれる何かがあるかもしれません」(同前)
港前社長は一連の騒動を「人権侵害の可能性がある事案」とし、「昔のやり方を引きずってきてしまっている」「いまの時代にアップデートが必要」とも述べた。日枝氏に関しては、前述のようにフジ社内では“恩義”を感じる社員もいるものの、37年間にわたり同社に君臨しつづけていること自体に厳しい目線が寄せられている。フジテレビの“親離れ”はいかに──。