直前に流れた「司組長2月引退説」
実はこの誕生日会直前、暴力団関係者の間に“ある情報”が拡散されていた。「2月に司組長が電撃引退を発表し、七代目体制に移行する」という話だ。実話誌記者が語る。
「流れる情報それぞれに、ちょっとした違いはありましたが、七代目には高山若頭が就くという内容でした。なかには執行部の布陣に言及している話もあり、いやに具体的だったため信ぴょう性が高いのではないかと話が一気に広がった。警察も各方面に確認を取ったと聞いています」
現代の暴力団抗争にはSNSも有力なツールだ。実際、六代目山口組と対立している組織が運用しているといわれているSNSアカウントもあり、投稿のたびに暴力団関係者の間で内容が拡散されているのも事実だ。前出・実話誌記者はこう続ける。
「山口組の組長は原則として終身制です。司組長からしても分裂抗争を招いてしまった以上、終結するまで代替わりなんてあり得ないでしょう。一方で、司組長はここ数年、若手を幹部に登用するなど組織改変を進めてきた。また、山口組は代替わりのたびに、組織内で権力争いが起きてきたことも事実です。
そうした背景から、自らが健康のうちに退いて、盤石の体制で七代目を始めるという考えもあり得ない話ではない。2月まで気が抜けない状況が続きます」
1月19日には六代目山口組系元組員による神戸山口組井上邦雄組長宅への放火事件が起きたばかり。今年も山口組の動きに注目が集まる。
■撮影:浅沼敦
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